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サムスン電子、人事評価と昇進制度を改編…同僚評価も導入


  • サムスン電子、人事評価と昇進制度を改編…同僚評価も導入

サムスン電子は今年の末を目標に大々的な人事制度の改編に乗り出した。 MZ世代(2030世代)の要求を反映し、評価と昇進ともに公平性を高める方へ舵をとっていることが分かった。「新しいサムスン」を声高に語った李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長の動きと一致しているという分析も出ている。

12日のサムスン電子によると前日の社内掲示板で、人事制度の改編に関する内容を役職員に公知した。会社側は告知文で「中長期人事制度の革新課題の一つとして、評価・昇格制度の改編案を準備中」とし、「役職員の業務と成長に重要な影響を及ぼす制度であるだけに、内部の多様な意見や外部専門家の諮問、国内外の企業に対するベンチマーキングなど多角度で意見収束を経て準備した」と明らかにした。

サムスン電子は今月末まで労使協議会と労働組合および部署長など、役職員の意見を聞いた後に改編案を確定する予定だ。改編案が来年に適用されると、サムスン電子は5年ぶりに新たな人事制度を導入することになる。

サムスン電子はこれまで年功型の職級廃止と水平的呼称の施行、力量診断試験の採用、リーダーシップ診断の導入などさまざまな人事制度の改善を進めてきた。対内外の経営環境が急速に変わるなかで、役職員の変化に対する要求も大きかったからだ。

これによって2017年3月には職級の段階を、これまでの7段階(社員1・2・3、代理、課長、次長、部長)から4段階(CL1~CL4)に簡素化した。また役職員間の呼称は「○○○様」と統一するが、業務性格に応じて「様」「プロ」「先輩後輩」または英語名など、水平的な呼称を自律的に使用できるようにした。ただしチーム長、グループ長、パート長、役員は役職と呼んでいる。

今回の人事制度改編案はまだ公開されていないが、MZ世代が不満を多く持った評価・年俸・昇進が集中的に取り上げられる見通しだ。サムスン電子は現在、個人に対する評価を業績評価と力量評価に分けて1年に2回行っている。業績評価は前年11月から当該年度の10月までの業務遂行に対するものを評価するものだ。一方、能力評価は職務遂行に必要な核心能力をどれだけ備えているかについて、上司が評価することになる。期間は前年の8月から当該年度の7月までだ。

これらの評価は年俸と昇進に反映される。各評価は「EX(excellent)~VG(very good)~GD(good)~NI(need improvement)~UN(unsatisfactory)」の5つの等級に分けられた。 2つの評価を合わせて、本人が翌年に受けることになる年俸等級(カ~ナ~ダ~ラ~マ)が決まる。また業績評価60%と能力評価40%を反映して個人別に一定の点数が与えられ、職級別の滞在年限のあいだに合計して一定の点数以上になれば昇格できるようになる。

このような評価方式に対し、これまでMZ世代は「類似した評価を2回も行うのは不合理だ」「年功序列によって機械的に点数を与える」「昇格が合理的になされない」などの不満を吐き出した。これにより、改編の中には年2回で施行された業績評価と力量評価が1回にまとめられる内容が盛り込まれたことが分かった。また評価方式に同僚による評価項目が追加され、職員照会などで把握できるCL等級も公開しないことにしたと伝えられた。さらに職級内に年俸上限制を導入し、昇格審査をより厳格に実施することが分かった。

財界の関係者は「社内でMZ世代の割合が高くなり、公正を重要に考える人々の価値が人事制度にも盛り込まれている」とし、「サムスンだけでなく、企業総帥が若くなった他の大企業や中堅企業にも大きな影響を与えるだろう」と語った。
  • 毎日経済 | イ・スンフン記者
  • 入力 2021-11-12 19:57:02




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