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韓美薬品、肺がん・好中球減少症の新薬…FDA認可か


  • 韓美薬品、肺がん・好中球減少症の新薬…FDA認可か

「今年、韓美薬品が開発した新薬2つが米国食品医薬品局(FDA)の市販許可を受けることを期待しています」。

最近、韓美薬品の新薬開発部門総括責任者であるクォン・セチャン社長は毎日経済新聞とのインタビューで、好中球減少症のバイオ新薬「ロロンティス(ROLONTIS)」と肺がん抗がん新薬「ポジオチニブ(Poziotinib)」が年内に米国FDAから市販許可を受けることができると見られると語った。

クォン社長は「ロロンティスは年内の許可が期待されており、昨年12月にFDAへの市販許可申請を完了したポジオニチブは最近になってFDAの公式許可受付承認があった」とし、「世界の製薬市場の半分を占めている米国市場での成功可能性が高い新薬という点で大きな意味がある」と強調した。

韓美薬品はロロンティスが3兆ウォン台に達する米国の好中球減少症の治療薬市場に、新薬として進入する国内初の製品になると見ている。また肺がん治療剤であるポジオチニブも確固たる医療需要に基づいて成長が期待されるとした。

クォン社長は「韓美薬品は抗がん分野で代表的な会社として記憶されたい」とし、「現在は標的抗がん分野で強みを見せているが、今後は免疫抗がん分野の力量を強化して、抗がん薬市場の新たなパラダイムを作りたい」と強調した。 同氏は「抗がん分野は全世界の新薬開発の50%を占めるほど需要が多く、潜在力は豊富だが競争も激しい」とし、「これに加えて肝繊維症や肺繊維症の方も有望な市場と見ている」と語った。

韓美薬品は米国のパートナー会社であるSpectrum Pharmaceuticals(スペクトラム)と手を組んで、新薬許可のプロセスを踏んでいる。国内製薬会社が自ら米国市場に進出するには、いまだに壁は高いからだ。クォン社長は「世界的な新薬(開発)は時間との戦いだ。そのために現在は時間と費用、人力と技術力などを考慮して技術輸出方式を選んでいる」と語った。

しかしクォン社長は「国内製薬会社も技術輸出の後には独自の国際臨床と許可、その後は現地マーケティングまで可能でなければならない」とし、「2030年までに韓美薬品が米国市場で、FDA許可はもちろん製品マーケティングまでできるようにすることが目標」だと強調した。

韓美薬品が重要視する希少疾患分野も国際市場で臨床と許可、マーケティングまで早期に達成できる経路の一つだ。クォン社長は「希少疾患者分野は未来の韓美薬品をリードしていく潜在力の大きな成長動力」だとし、「韓美薬品は米FDAと欧州医薬品庁(EMA)、韓国食品医薬品安全処から計6個の新薬で19件の希少医薬品の指定を受けた」と明らかにした。これは国内製薬会社の中では最も多い希少医薬品の指定件数だ。

その中で最も潜在力の大きい希少医薬品として、同社は三重作用バイオ新薬である「LAPSTriple Agonist(ラプストリプルアゴニスト)」をあげた。複雑な症状を示す非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を同時に標的とする。米国とヨーロッパでは原発硬化性胆管炎と原発胆汁性胆管炎治療のための希少医薬品として指定を受け、5月には特発性肺繊維症としてFDAから希少医薬品指定を受けた。

韓美薬品が現在開発中の新薬候補物質は30種以上ある。同社は既存の新薬候補物質とのシナジー効果を最大化する方向で、開放型イノベーション戦略を進めている。特に免疫抗がん、炎症-繊維化、中枢神経系(CNS)-希少疾患、新規治療機序など、医学的に未充足で需要の高い4分野を核心開発分野に指定した。

最近はコロナ19ワクチンや治療剤の生産にも寄与している。クォン社長は「事業多角化の次元でコロナ19ワクチンや、治療剤以外にもCDMO事業を継続し続けるつもり」だとし、「トータルヘルスケアの次元で、デジタル治療剤の方も調べている」と語った。最後に同氏は「韓美薬品は韓国製薬バイオ産業で新薬開発という巨大言説を提示したと自負する」とし、「韓美薬品の新薬開発の歩みを黙々と見守ってくれる株主の方々に、高い価値で声援に返答できるように最善を尽くす」と語った。
  • 毎日経済 | チャン・スルギ記者
  • 入力 2022-03-07 17:23:32




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