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SKシルトロン、1兆投入で半導体ウエハ「トップ3」狙う


  • SKシルトロン、1兆投入で半導体ウエハ「トップ3」狙う

SKグループの半導体ウェハー製造企業であるSKシルトロン(SK Siltron)は、大々的な増設投資に乗り出した。増えた顧客社の注文に積極的に対応し、業界リーダーとして飛躍するという覚悟だ。

SKシルトロンは16日、最近理事会を開いて300ミリウエハに対する増設投資を決定したと明らかにした。これによってSKシルトロンは本社が所在する亀尾国家産業団地第3公団に、3年間で計1兆495億ウォンを投入する。工場増設用敷地の規模は4万2716平方メートル(約1万2922坪)だ。今年上半期基礎工事を始め、2024年上半期に製品量産を目指す。 SKシルトロンは今回の増設過程で、社員1千人以上を採用する予定だ。

SKシルトロンは現在、200ミリと300ミリのサイズのシリコンウェハーを生産している。メモリ半導体に主に使用される300ミリウエハーの売上げ比率は70%に達する。主要顧客は国内ではサムスン電子とSKハイニックス、米国ではマイクロンとインテル、台湾TSMCなどだ。

SKシルトロン側は「世界半導体市場でのウエハー需要の急増と、顧客企業の供給要請に積極的に対応するために増設投資を決定した」とし、亀尾地域の雇用創出など、経済活力の向上にも寄与するだろうと述べた。

ウエハーは半導体基板を作るための核心素材だ。半導体製造を大規模に拡大すると、ウエハーの供給不足現象が深刻化することがある。近年はデータセンターへの投資が継続的に拡大し、半導体使用の多い第5世代(5G)と電気自動車市場の成長で半導体需要が急増し、半導体の供給不足が長期化している。これにともない、半導体企業は積極的に設備投資を断行しており、その結果、ウエハー産業も直接的な影響を受けることになる。去る1月、米国商務省は半導体サプライチェーン関連の企業150社を対象に調査した結果、半導体不足現象の主原因としてウェハーの供給不足をあげた。

市場調査機関の中チップインサイツによると、世界のウェハー市場は上位5社のシェアが90%に迫る。日本の信越化学とサムコ(SUMCO CORPORATION)がそれぞれ1・2位を走っている。これらのシェアを合わせれば約50%水準だ。SKシルトロンは現在5位だ。

これらのグローバルなウェハーメーカーは、少なくとも2026年までに供給不足が発生すると見て、競争的に増設投資を発表している。特に中華圏が攻撃的だ。中国と台湾はそれぞれ110億~130億ドル、140億~170億ドルを投資して市場シェアを引き上げるという計画だ。

国家間の競争も激しい。最近、ドイツ政府は半導体技術の安全保障を理由に、台湾GlobalWafers(グローバルウェーファズ)の自国企業Siltronic(シルトロニック)に対する買収契約を承認せず、買収・合併が霧散した。買収契約の無産直後、グローバルウェーファズは2024年までに4兆ウォン台の投資計画を発表し、生産能力の拡大に積極的に乗り出した状況だ。

今回のSKシルトロンの大規模な投資の背景は、市場環境の変化に敏捷に対応するためのものとみられる。すでにSKシルトロンは世界のウエハ需要が大きく増え、この2年間は毎月最大量を生産している。SKシルトロンのチャン・ヨンホ社長は「世界の半導体企業とのコラボレーションによる技術革新で高品質ウェハー製造能力を備え、ウェハー業界のリーダーに飛躍するだろう」と語った。
  • 毎日経済 | イ・スンフン記者
  • 入力 2022-03-16 17:37:31




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