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変化したサムスン電子M&Aスタイル…歴代の買収した企業を振り返る

年内1~2社の追加買収を推進…買収企業の経営権保証、高度な人材活用 

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サムスン電子企画チームが遂行する主要機能の一つは、世界中の大小企業の中から買収・合併(M&A)対象を物色することだ。企画チームがM&A対象を選定すると財務チームで企業価値を分析し、適正価格を算定した後に交渉チームを送る。サムスン電子によると13日、年末までに1~2社を追加で買収するために、企画チームで「サーチ」中だ。対象は独自のソフトウェア技術と人材を確保しているところになる可能性が高い。

サムスン電子のM&Aスタイルが変わった。

今年成功させた3件のM&A企業は、ソフトウェアと「モノのインターネット(IoT)」と企業間取引(B2B)の関連企業だ。去る5月にM&Aした米「シェルビー(Shelby)」はアプリサービス開発企業で、シェルビー社で働くソフトウェア専門人材を引き受けることに焦点が合わせられた。そして8月に買収した「スマートシングス(SmartThings)」は開放型のIotプラットフォーム開発企業で、スマートホームなどのIoT部門の競争力強化のために長いあいだ買収に労をかけた企業だ。ほぼ同時に取得が実現した「クワイエットサイド(Quietside)」は、米国とカナダ地域のシステムエアコン流通企業だ。北米地域でのシステムエアコンB2Bに活用するための布石だった。9月にはカナダのクラウド印刷会社である「プリンターオン(PrinterOn)」と買収契約を結んだ。

サムスン電子がM&Aの対象とする企業の性格が、過去と大きく異なっている。

過去に半導体分野での一等を狙っていた時代には、2007年の「トランスチップ」や2011年の「グランディス」など、次世代半導体の研究開発のために、半導体設計と開発の専門企業を買収することに集中した。

また、5大新樹種事業として医療機器を選択した2011年を前後して、2010年に歯科用CTメーカーである「レイ」、2011年に医療機器会社の「メディソン」、同年の米・心臓病診断ソリューション企業の「ネクサス」などを買収した。2012年以降はスマートフォンの競争力を高めるために、モバイルサービスと技術力に強みを持つ企業を買収することに注力した。2012年の米国のクラウドコンテンツサービス会社である「エムスポット(mSpot)」をはじめ、2012年6月にはスウェーデンの無線LANチップセットの開発企業「ナノラジオ」、7月はモバイル無線の接続技術を保有する英「CSR(Cambridge Silicon Radio)」などを相次いで買収した。2013年にもタッチペンソリューションメーカーの「ワコム」、マルチスクリーン・プラットフォームの開発会社「モブル(mobl)」、ビデオストリーミングサービス会社の「ボクシー(Boxee)」などを買収した。サムスン電子の関係者は、「今年買収した企業の特徴から分かるように、今後はソフトウェアやモノのインターネットおよびB2B分野の競争力を高めようとする努力がさらに強まるだろう」と語った。

買収した企業を扱う方法も大きく変わった。

サムスン電子は昨年8月に買収したスマートシングスに対し、創業者兼最高経営責任者(CEO)であるアレックス・ホーキンソンの経営権を保証することにした。人事権・予算権もホーキンソンCEOが持つ。ホーキンソンCEOはソウルのサムスン電子本社とは完全に独立して働き、特別な事案に対して米国の副社長にのみ通知すればよい。これにはサムスン電子が企業を買収した後の無理な統合の努力によって、買収効果を正しく挙げられなかったという反省が滲んでいる。サムスン電子に買収された米国企業の役職員の相当数は、サムスン電子の独特な「上命下服(上意下達)」文化と勤怠管理システムなどに適応できずに会社を去った。去った後もグローバルITの大物として浮上したサムスン電子に対し、当該の業界に否定的な認識を拡散させた。サムスン電子の関係者は、「企業を買収するのはその企業が保有している技術、正確に言えば独自の技術を持っている人材を確保するためになのに、サムスンが買収した後、核心人材が企業を去ってしまうケースがしばしばあった」とし、「核心人材が去った被買収企業は中身が抜けた殻にすぎない」と指摘した。
  • 毎日経済_イ・ヂンミョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-13 17:43:16




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