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斗山ロボティクス、産業用協働ロボットの開拓 日本・デンマークに挑戦状


  • 斗山ロボティクス、産業用協働ロボットの開拓 日本・デンマークに挑戦状
  • 斗山ロボティクスが生産する協働ロボットラインナップ10種の姿。[写真提供=(株)斗山]



斗山グループの系列会社で産業用ロボットを生産する斗山ロボティクスが国内外事業拡張に速度を上げている。飲食品・医療・エンターテインメントなど多様な分野で国内スタートアップ、研究機関と手を組む一方、年内に米国とドイツに海外販売法人も設立する。2015年(株)斗山の100%子会社として設立された斗山ロボティクスはH・M・Aシリーズなど世界協働ロボット(Collaborative Robot)企業の中で最も多い10種類の製品を保有している。

国内市場占有率は36%で1位で世界順位も5位であるほど競争力が高い。全職員(170人)の約40%を研究開発(R&D)人材で構成しソフトウェア革新に集中している。今年の消費者家電展示会(CES)でカメラロボットが革新賞を受賞する成果を収めたりもした。

斗山ロボティクスの主力製品は人がする作業を助ける「協働ロボット」だ。別名「コボット」と呼ばれる。グローバル市場調査会社のインタラクト・アナリシスによると全世界の協働ロボット市場の規模は今年約7億ドル水準だが、2028年には19億4000万ドル(約2兆5000億ウォン)に達する見通しだ。

規模が非常に大きいわけではないが6年間で177%急成長するものと予想される有望分野だ。世界の協働ロボット市場はデンマークのユニバーサルロボットが約40%を占有しておりテックマンロボット(台湾)・ファナック(日本)などが後に続く。韓国企業の中では斗山の他に(株)ハンファ機械部門が協働ロボットの開発・生産に積極的に乗り出している。

20日、財界によると斗山ロボティクスは昨年と今年に入って現在まで約10件の業務協約(MOU)を締結した。食飲料(フォレットロボティクス(FollettoRobotics)・LOUNGE'LAB)、サービス(AJメンテナンスパートナーズ)、金融支援(KDBキャピタル)、医療(延世医療院)、エンターテインメント(メタシアター)など業種も多様だ。協働ロボットを適用できる産業群を持続的に拡大している。新型コロナウイルス感染症が収まれば協働ロボットの需要もさまざまな分野で急速に回復するものと予想し、あらかじめ機会をつかむための次元と分析される。

斗山ロボティクスの今年第1四半期の協働ロボット販売台数は前年同期比75%増の約300台を記録した。斗山ロボティクスの関係者は「今年に入って製品販売が大幅に増え2015年7月の創立以後、累積販売台数が3000台を越えた」と明らかにした。斗山ロボティクスは今年、昨年(370億ウォン)より2倍多い売上を上げるものと期待している。

今年に入って斗山ロボティクスの成長傾向が目立つのは海外販売が増えたおかげだ。斗山ロボティクス関係者は「全体売上の70%が北米・西欧など海外で発生している」として「早ければ今月中に米国販売法人を設立し下半期にドイツ法人も設立し先進国の市場攻略を本格化する計画」と伝えた。世界市場を攻略するための投資資金を確保する次元で2~3年内に企業公開(IPO)も推進する方針だ。

米国をはじめとする先進国を中心に協働ロボット需要が急速に増える理由としてはスマート工場と少子化・高齢化が挙げられる。

産業生産性と効率性を極大化するために導入され始めたスマート工場はコロナ19以後、非対面、デジタル転換、エコフレンドリーに対して関心が高まり普及速度が速くなっている。これまでスマート工場には一般産業用ロボットが使われてきた。しかし、一般産業用ロボットは空間制約が伴ううえ自動車・機械・半導体など一部産業で「小品種大量生産」に特化しているという限界があった。工場労働者の雇用を脅かすという認識も広まった。

そして代案として脚光を浴びるのがまさに協働ロボットだ。大きさが小さい協働ロボットは別途の安全フェンスなしに人が作業する空間であればどこでも設置できる。労働力を代替するのではなく共存するパートナーのような存在として定着したのだ。斗山ロボティクスの協働ロボットの価格が平均3000万ウォン台であり、さまざまな産業群の中小企業やスタートアップが導入するのにも大きな負担にならないという長所もある。先進国の高齢化・少子化など人口構造の変化も協働ロボットの価値を高める要因だ。
  • [イ・ユソプ記者]
  • 入力 2022-05-20 17:43:11




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