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ポスコケミカル、GMと手を組みカソード素材市場を揺るがす


ポスコケミカルが北米の電気自動車素材市場を攻略するためにGMと手を組み、8000億ウォン規模の合弁プロジェクトを推進する。両社はカナダにハイニッケル系カソード材料の合弁工場を設立し、GMとLGエネルギーソリューションのバッテリー合弁法人であるアルティアムセルズに8年間、8兆ウォン分の物量を長期供給する。27日、ポスコケミカルはGMと北米カソード材料合弁会社の「Ultium CAM」設立のための最終契約を締結したと明らかにした。テレビ会議で開かれた契約式にはポスコケミカルのミン・ギョンジュン社長とGMグローバル製品開発・購買担当副社長など両社の関係者が参加した。

両社は今年8月からカナダ・ケベック州のベカンクアに2024年下半期完工を目標に年産3万トン規模のハイニッケル系カソード材料工場を建てることにした。ニッケルの割合を80~90%に増やしたハイニッケル系カソード材料は、電気自動車の走行距離を増やし安定性を改善できる次世代二次電池の核心素材として知られている。カソード材料3万トンは電気自動車22万台に供給できる規模で今後GMの電気自動車事業拡大に伴い段階的増設を推進する方針だ。

両社の合弁投資規模は6億3300万ドル(7940億ウォン)に達する。ポスコケミカルとGMがそれぞれ2億2700万ドル、4900万ドルを投入し残りの資金は合弁会社の借入金と政府補助金などで調達する。ポスコケミカルとGMの合弁持分比率は85対15であり安定した現地拠点運営のためにポスコケミカルがカナダ現地法人を設立することにした。

また、両社は合弁法人を中心に原料、研究開発、マーケティング全般にわたる協力を基にグローバル電気自動車市場での影響力を高める予定だ。

同日、ポスコケミカルは合弁会社の安定的な運営のためGMとLGエネルギーソリューションのバッテリー合弁法人であるアルティアムセルズに2025年から2033年までの8年間、ハイニッケル・カソード材料を長期供給する契約を締結したと明らかにした。毎年3万トンずつ計24万トン規模の物量を供給する予定で2021年にメタル価格を基準に契約金額が8兆388億ウォンに達する。これは昨年、ポスコケミカルの売上の4倍を越える金額で創立後、過去最大の契約規模だ。

業界では、カソード材料の主要原材料であるニッケル、コバルトなどメタルの価格が最近急騰しただけに実際の受注金額はさらに増えるだろうという見通しが出ている。カソード材料の供給価格はメタル価格と連動するが、ハイニッケル系カソード材料の価格は昨年、1キロ当たり平均20~30ドルから今年70ドル台まで急騰した。これを考慮すれば、ポスコケミカルの受注金額は最大20兆ウォンに達するという分析も出ている。

ポスコケミカルは、アルティアムセルズの物量を安定的に供給するため国内光陽工場で年間6万トン規模の生産ライン増設に乗り出し7月に竣工する計画だ。

これを通じて、2022年には年産10万5000トンのカソード材料の生産能力を、2025年には34万5000トン、2030年には61万トンまで拡大する計画だ。アノード材料の生産能力も2022年8万4000トン、2025年17万トン、2030年32万トンに増やすという構想だ。

ミン・ギョンジュン社長は「今後、GMとより強固なパートナーシップを構築し北米の電気自動車時代への転換を導いていく」と伝えた。パークス副社長は「ポスコケミカルとの合弁会社Ultium CAMを通じて電気自動車事業を急速に拡張し素材供給網を北米を中心に構築していく」と明らかにした。
  • 毎日経済 | パク・ユング記者
  • 入力 2022-05-27 17:38:06




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