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韓国の消費者物価が前年同期比5.4%上昇 夏の間も続く見通し

◆消費者物価上昇率が5%台を記録◆ 

全世界のサプライチェーン撹乱の影響で先月、消費者物価が急騰し2008年の世界金融危機以後、初めて上昇率が5%台を越えた。韓国銀行は7月まで5%台が続くと見通すなど物価高の衝撃が韓国経済に全方位的に拡散している。

3日、統計庁によると5月の消費者物価指数は107.56で前年同期比5.4%上昇し、2008年8月(5.6%)以来13年9か月ぶりの最高上昇率となった。最近、政府が油類税30%引き下げ、輸入原材料の関税免除など相次いで物価対策を立てたが、原油、穀物など原材料価格急騰により大きな効果を得られずにいる。

軽油、ガソリンなど石油類(34.8%)と加工食品(7.6%)をはじめ工業製品が1年間で8.3%上昇し物価上昇を主導した。エネルギー価格の上昇により4月に電気料金が上がると電気・ガス・水道料金も9.6%上昇し農畜水産物価格は4.2%上昇した。物価上昇寄与度を分析してみると工業製品が2.86%ポイント、外食をはじめとする個人サービスが1.57%ポイントに達した。先月、物価が上昇した原因の82%は原油、穀物、外食の物価という意味だ。

国民が頻繁に購入する品目で構成され体感物価を示す生活物価指数は6.7%上昇し、2008年7月以降最も大幅に上昇した。物価の基調的な流れを示す根源物価(農産物・石油類除外指数)も4.1%上昇し2009年4月以来の最高値を記録した。

物価高は当分続く見通しだ。韓国銀行はこの日、イ・スンホン副総裁の主宰で物価状況点検会議を開き「国際原油価格と食糧価格が高い水準を維持する中で最近、ソーシャルディスタンスの解除など需要側の圧力が大きくなり、6~7月にも5%台の高い消費者物価上昇率が続くだろう」と分析した。国内の物価が昨年10月、3%台(3.2%)を突破し高止まりを始めたことから9月まで5%台の物価高状況が続く公算も排除できない。

物価対応に対する政府の悩みは、さらに深まった。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、与党の地方選挙勝利に関する記者団の質問に対し「今、経済危機をはじめとする台風圏域に韓国の庭が入っている」とし「政党の政治的勝利を口にする状況ではない」と明らかにした。地方選挙の勝利に酔って国政運営動力を確保したと言えるほど現在の経済状況が容易ではないという点を強調した発言だ。企画財政部の方基善(バン・ギソン)第1次官はこの日、経済関係次官会議で「今月中に新政府の経済政策方向を発表する」として「民生・物価安定と民間活力向上など多様な政策課題を盛り込むだろう」と予告した。

延世(ヨンセ)大学経済学部のキム・ジョンシク教授は「ドル高ウォン安の影響によって短期的に物価が6%台を超える可能性もある」とし「政府が輸出増加に総力を傾け貿易収支の黒字を記録し輸入物価を下げようとする努力を並行しなければならない」と説明した。
  • 毎日経済 キム・ジョンファン記者/パク・イネ記者
  • 入力 2022-06-03 17:49:00




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