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韓国、今年も遠ざかるMSCI先進国指数編入


韓国が証券市場の水準をさらに一段階引き上げることができるMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)先進国指数編入が今年も容易ではない見通しだ。MSCIが24日、検討対象国(ウォッチリスト)発表に先立ち、市場アクセス評価の結果を9日(現地時間)公開したが、韓国は外国為替市場の開放、空売りの全面許容などで依然として改善されたことがないという指摘を受けた。ただでさえ内外の悪条件で国内証券市場が下方圧力を強く受けているが、先進国指数編入の試みが再び不発に終わる場合、影響が相当なものと見られる。市場では政府がどんな努力をするかによって結果が変わるという評価も出ている。

同日、MSCIはホームページを通じて主要国別の市場アクセス評価結果を公開した。MSCIによると、市場アクセス評価はグローバル機関投資家に情報を提供し各国政府にグローバルスタンダード(世界標準)を知らせるために行われる。韓国政府と金融投資業界が今回の評価に大きな関心を傾けた理由は、MSCI先進国指数編入に活用できるためだ。MSCIもこの日配布した報道資料で「市場アクセスは経済発展程度と市場規模、流動性などと共に市場を先進市場、新興市場、フロンティア市場などに分類する基準になる」と明らかにした。

しかし、先進国指数に入るための事前評価で韓国は過去と同様に事実上、落第点を受けた。大半の項目で改善事項がないという指摘を受けた。特に、外国人投資限度部門では、むしろ悪化したという評価を受けた。SKテレコムの外国人投資家の限度消尽イシューが影響を与えたものと見られる。

MSCIは一番先に、韓国企業が外国人投資家のために十分な英文情報を提供していないとし情報アクセスの不平等問題を指摘した。英文企業説明会(IR)資料などが不足し、外国人投資家が企業情報を入手するのは難しいという指摘だ。またMSCIは、グローバルスタンダードに合致しない韓国企業の支配構造問題も指摘した。外国人投資家が24時間自由にドルに両替できる外国為替市場が不在だという指摘も出た。外国為替市場の開放はMSCIが韓国に先進国指数編入のために粘り強く要求しているが、韓国政府はドル流出と為替レート騰落の憂慮に簡単に結論を出せずにいる。

KOSPI200とコスダック150など大型株に対しては制限的に空売りを許容している部分も改善が必要だとMSCIは指摘した。 MSCIは報告書で「残りの株式に関する空売り再開の可能性についてタイムライン(日程)が提示されたこともない」と明らかにした。

これと関連して文在寅(ムン・ジェイン)政府で金融当局は今年、上半期中に空売り制限を全てなくす計画を持っていた。しかし、その間、政府はもちろん金融当局の首長もすべて変わった。物価上昇、緊縮、金利引き上げ、サプライチェーン撹乱など国内外の悪条件で国内証券市場がいつにも増して脆弱な状況であり、市場では上半期中に空売り制限を全て解除するのは難しいと予想している。キウム証券のハン・ジヨン研究員は「24日、先進国指数編入候補登録が不発に終わる場合、これに対する失望感はあるだろう」としながらも「先進国指数編入候補群に入るとしても実際に編入され関連追従資金リバランシングがなされるまでは少なくとも1~2年以上かかるという点を勘案した時、今回の評価結果は中立程度の材料としてのみ作用するだろう」と明らかにした。24日、先進国指数編入候補になる検討対象国リストに入らなければ機会は再び来年6月に移る。
  • 毎日経済 | ムン・ジウン記者
  • 入力 2022-06-10 17:23:40




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