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電気自動車の激戦地になった韓国、中国とドイツの完成車ブランドが参入


テスラと現代自動車グループが二分している韓国の電気自動車市場に、中国と欧州の完成車ブランドが相次いで参入する。特に比亜迪(BYD)など中国ブランドは相当な技術力に競争力のある価格など「コストパフォーマンス」を韓国の消費者に打ち出す見通しだ。韓国の電気自動車市場が既存の「2強構図」から多角構図に再編されるのかに関心が集まっている。

27日、自動車業界によると中国1位の電気自動車メーカーである比亜迪が来年下半期、韓国市場で乗用車を発売する準備をしている。比亜迪の事情に詳しい業界関係者は「比亜迪の乗用車は現在、政府認証手続きを踏んでいる」とし、「来年下半期の発売が予想される」と伝えた。

業界では比亜迪が韓国で発売する車種を準大型セダンである「漢(Han)」と予想している。国内での認証結果によって変わることもあるが、中国基準で1回の充電時の走行距離は約715キロメートルだ。中国内の価格(約5200万ウォン)を考慮すれば、韓国で政府と地方自治体の補助金を100%受け取る可能性も高い。今年基準、政府の電気自動車補助金100%基準点は5500万ウォン以下だ。その他、「唐(タン)」「宋(ソン)」「秦(チン)」など、比亜迪の他の電気自動車も韓国で発売される有力候補として取り上げられている。

韓国では依然として「中国産」に対する否定的なイメージが大きいが、電気自動車市場で中国メーカーはそれなりに善戦している。すでに中国内で比亜迪は電気自動車のトップランナーだったテスラを抜いた。韓国自動車研究院のイ・ハング研究委員は「中国企業がブランド力はまだ弱いが、多様なモデルと安い価格が長所」とし「テスラなど高級電気自動車中心の市場で現代自動車のアイオニック5がリーズナブルな価格で躍進しているが、中国完成車メーカーが進出すれば消費者の選択肢も広がるしかない」と明らかにした。

米国や欧州より出発が遅れたが、韓国の電気自動車市場は急速に成長している。国土交通部によると、2019年に8万9918台だった電気自動車の登録台数はわずか2年半で25万8253台へと3倍近く成長した。

現在、韓国の電気自動車市場は現代自動車グループとテスラが握っている。カーイズユーデータ研究所によると、今年1~5月に多く売れた電気自動車10種のうち5種が現代自動車・キア(起亜)自動車・ジェネシスなど現代自動車グループの電気自動車だ。テスラの「Model 3」(3618台)が3位、「Model Y」(965台)が7位を占めた。1位は現代自動車の「アイオニック5」(1万2857台)、2位はキアの「EV6」(1万64台)だ。

高い価格に走行距離などで現代自動車グループとテスラなどに及ばない「ドイツ3社(メルセデスベンツ・BMW・アウディ)」の電気自動車販売台数はまだ高くない。ドイツ3社の中ではメルセデスベンツの電気自動車「EQA」が638台販売され、唯一上位トップ10内に名を連ねた。

このため、比亜迪を筆頭としてフォルクスワーゲン、トヨタなどが進出して普及型電気自動車市場が開かれるのかに関心が集まっている。フォルクスワーゲンは今年下半期、韓国で初めて電気自動車「ID.4」を発売する。欧州認証基準の走行距離は522キロメートル、欧州最低販売価格は3万8915ユーロ(約5275万ウォン)だ。国内価格は未定だが、合理的な価格で決まるのではないかという予想が出ている。

ボルボ自動車と吉利汽車の合弁会社であるポールスターも来年、スポーツ用多目的車(SUV)「ポールスター3」を発売する。ポールスター2で人気を集めたポールスターは、ポールスター3で韓国市場を再び攻略する。トヨタも新型電気自動車である「bZ4X」を来年中に韓国で発売する案を検討している。
  • 毎日経済 | イ・セハ記者
  • 入力 2022-06-27 17:22:45




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