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SK、35年製薬事業の粘り強さ ワクチン主権の結実


  • SK、35年製薬事業の粘り強さ ワクチン主権の結実
  • SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長(左)が2017年9月、SKバイオファームの米国法人であるSKライフサイエンスを訪問し、SKバイオファームのチョ・ジョンウ代表など主要関係者たちとてんかん新薬のCenobamate(セノバメイト)発売計画などを議論している。[写真提供=SKグループ]



「SKの商標が付いた世界的新薬を作りましょう」

1980年代、SKが繊維産業に邁進していた時代、故チェ・ジョンヒョンSK先代会長はバイオ産業を未来事業として早くも指名した。繊維の化合物合成方式が製薬品製造と類似しているうえに、可能性が無限だと見たためだ。当時、SKが「製薬業進出」を宣言すると、既存の企業はSKが海外新薬を輸入する事業に進出するものと見て強く反対した。するとチェ先代会長は「私たちの目標は世界的新薬を作ることだから心配するな」と安心させバイオ事業の旅程に第一歩を踏み出した。

初の国産新型コロナウイルスワクチンである「スカイコビワン(SKY Covione)マルチ株」がSKバイオサイエンスによって誕生した。29日、食品医薬品安全処は最終許可を決定し韓国は新型コロナウイルスワクチンを独自開発して生産する国になった。SKがバイオ事業に参入し35年ぶりの快挙だ。SKは現在、半導体(Chip)、バッテリー(Battery)、バイオ(Bio)などいわゆる「BBC」を未来成長動力源としバイオ事業を集中育成している。

SKは1987年、ソンギョン・インダストリー傘下に生命科学研究室を設立した後、合成新薬・天然物新薬・製剤・バイオの4つの分野について本格的な研究を始めた。

研究室は1989年に研究所に拡大した後、胃がん治療新薬を第1号の課題とした。10年の研究の末、1999年に誕生した「サンプラ(Sunpla)」は、国内初の胃がん治療新薬だった。

1993年には「Pharmaceutical(製薬)」の最初のアルファベットにちなんだ「Pプロジェクト」に突入した。グローバル新薬企業に追いつくためのもので業界ではこれをSKバイオファームの出発点と見ている。

崔泰源会長と従弟の崔昌源(チェ・チャンウォン)SKディスカバリー副会長は、先代会長の情熱を受け継いでバイオ事業に力を入れた。SKは2001年、国内1号天然物新薬「ジョインズ(Joins)」(関節炎治療剤)、2007年新薬「エムビックス(M-vix)」(勃起不全治療剤)の開発に成功し国内35の合成新薬のうち2つを保有することになった。

新型コロナウイルスワクチンの国産化には特に崔昌源副会長が大きな役割を果たした。崔副会長は慶尚北道(キョンサンプクト)安東(アンドン)にワクチン工場を設立してワクチン研究を促し、2016年に世界で初めて細胞を培養し4つのウイルスを予防するインフルエンザワクチン(スカイセルフル)の開発をリードした。続いて2018年、SKバイオサイエンスを設立しワクチンのノウハウを高度化した。

崔副会長がワクチンに集中したとすれば、崔泰源会長は新薬開発に注力する一種の「役割分担」をした。崔会長はSKバイオファームを設立し2019年睡眠障害新薬「スノサ」、てんかん新薬「エクスコプリ(XCOPRI)」など新薬2つを開発し米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けた。

2017年、グローバル製薬会社BMSのアイルランド生産施設(CMO)、2018年に米国の委託開発・生産会社(CDMA)のアンパック(AMPAC)を相次いで買収した。最近は海外生産施設を統合管理し新薬のグローバルマーケティングを担当するSKファームテコを米カリフォルニアに設立し米国市場も攻略している。

バイオ業界ではSKがワクチン・治療剤で一線を画しただけに、今後さらに大きな挑戦に乗り出すべきだと注文する。

バイオ協会のイ・スンギュ副会長は「ワクチン・治療剤で可能性を覗き見たので、今はよく言う「グローバルブロックバスター新薬」開発に全力を傾けなければならない」と強調した。
  • 毎日経済 | イ・ユンジェ記者/ハン・ジェボム記者
  • 入力 2022-06-30 17:39:11