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韓国、政府の傍観により債券市場が混乱を超えパニック


債権市場が政府の傍観の中で発生した「市場の失敗」により急速に梗塞している。韓国銀行の基準金利引き上げに加え韓国電力の公社債発行拡大などで市場の流動性が急速に減少した状態で江原道(カンウォンド)が突然、プロジェクトファイナンス(PF)の資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)の支給保証を撤回したことが引き金となった。金融界では最近の短期資金市場の梗塞はむしろ「市場の失敗」というより「政府の失敗」に近いと主張し責任攻防まで繰り広げられる様相だ。

市場が発作に近い動揺を見せると20日、金融委員会は「市場安定のための金融委員長特別指示事項」という名前の市場安定措置を発表した。キム・ジュヒョン金融委員長は「全般的な金融市場不安へと拡散しないよう必要な市場対応努力を強化せよ」と注文した。

ひとまず金融委員会は債権安定ファンドの余裕財源1兆6000億ウォンを活用して迅速に債権の買い入れを再開する一方、追加で「キャピタルコール(ファンドに対する資金納入)」も準備することにした。また、韓国証券金融を通じた証券会社・与信専門金融会社の流動性支援を施行し銀行の流動性カバレッジ比率(LCR)規制を猶予する措置も並行する。金融委員会はLCRを現行の92.5%に維持する計画を来年6月まで延長する。最近、銀行は先を争って流動性確保のために銀行債発行を増やし債券市場の混乱を煽ったという批判を受けた。現在、債権をはじめとする資金市場はお金が底をついている状況で「信じる人がいない」という局面になった。問題は、マネーの量を減らしたのも借金保証ができないと主張したのも、すべて政府や地方自治体だという点だ。米国の基準金利引き上げ速度に歩調を合わせ韓国銀行は資本流出など副作用を減らすために金利を引き上げた。

この過程でエネルギー政策の失敗により赤字に苦しむ韓国電力、流動性規制を控えて現金確保に乗り出した銀行などが相次いで債権を発行して縮こまった市中の流動性を吸い込んだ。決定打は先月28日、江原道が2050億ウォン規模のレゴランドABCP支給保証を突然撤回したことだった。債券市場の関係者は「不動産市場が冷え込み、ABCP、電子短期社債などに対する投資需要が急減していた状況で江原道の支給保証撤回が火を付けたようなもの」とし「ABCPなどの短期債券発行が閉ざされ、証券会社が該当の物量を自己資本として抱え込まされている状況」と説明した。

市場は薄氷を履んでいる状態だ。金融投資協会によるとこの日の終値基準、国債(3年物)と社債(AA級・3年物)のクレジット・スプレッドは1.238%だった。社債の金利も年初の2.46%からこの日5.588%に2倍に増えた。よって国債の保有量が少ない中小型証券会社から流動性の梗塞に苦しまされていると伝えられた。
  • 毎日経済 | ハン・ウラム記者/キム・ミョンファン記者
  • 入力 2022-10-20 18:04:06




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