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あふれるSNSバイラルマーケティングの落とし穴

いいね!押すことでサラリーマン苦役 

  • あふれるSNSバイラルマーケティングの落とし穴
公企業の会社員のハンさん(仮名、30)の日課業務の一つは、毎日会社がFacebookアカウントで上げる記事に「いいね!」を押すことだ。社会的に賛否両論が厳しく分かれる政府の課題で、会社の立場を代弁する内容にももれなく「いいね!」を押さねばならない’点は苦役だ。ハンさんは「知人に過度な忠誠派のように見えることが負担になって、徐々に私的目的ではFacebookを避けるようになった」とし、「会社の立場では、‘いいね!’が増えると課題推進に役立つと積極的に奨励するために無視できない」とため息をついた。

企業のあいだにソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用した「バイラルマーケティング」がオンライン広報の大勢として浮上し、それをめぐって会社員の苦労も深くなっている。

「バイラル」とはウイルス(virus)と口述(oral)の合成語で、ふつうは口で伝えられた自発的な噂を意味する。しかし、最近になって自社の公式アカウントはもちろん、新製品の発売を控えた広報のために作成されたページごとに、「いいね!」や「リツイート」などのクリック数を増やすために、従業員を動員することが日常茶飯事だ。企業の立場からは既存の人脈を活用した効果的な広報手段だが、SNSを「私的空間」と考える若い会社員にはありがたくない要求だ。

今年の初めに広告代理店でインターンとして働いていたアンさん(仮名、26)は、「会社が広告する製品ごとに‘いいね!’を押すことは基本であり、友人らにも宣伝するように圧迫してきた」とし、「1~2回は親しい友人にお願いしたけど、視線が気になりだして、後には偽のアカウントをいくつも作って活用した」と打ち明けた。「いいね!」がすぐさま実績になる広報業界で、SNSアカウントは保険やカードのように営業対象になったわけだ。

企業にとって「乙者」の立場である就業準備生は主要な餌食だ。1年目の就職を準備しているオさん(仮名、25)は、「主要企業が採用過程をリアルタイムでSNSに上げるのはもちろん、時にはコメントイベントを通じて人事担当者との出会いを斡旋したりする」とし、「関心のある企業はすべて‘いいね!’リストに上がっている」と語った。

ソーシャル・コンピューティング研究所のハン・サンギ代表は、「ユーザーの特性やユーザー間のつながりに対する分析なしに‘いいね!’の数だけを増やすことは、アビュジング(abusing/人気キーワードに上がるためにクリック数を操作する行為)にすぎない」とし、「SNSのマーケティング効果を検討する際に、企業は既存のマーケティング手法に適用した簡易定量的評価から抜け出さなければならない」と指摘した。
  • 毎日経済_チョン・ウイヒョン記者/チュ・ドンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-27 17:42:23




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