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企画財政部、人民元取引の活性化方案を発表

ウォン-人民元 直取引市場を来月発足…人民元表示外平基金債券を発行 

  • 企画財政部、人民元取引の活性化方案を発表
  • < 対中国貿易取引 決済通貨の比重 >

政府は人民元表示の外国為替平衡基金債券の発行を推進する。人民元の国際化に対応するための準備資産として、人民元を追加確保する計画だ。また、人民元での貿易決済に乗り出す企業には、短期輸出保険の限度拡大などのメリットが提供され、人民元貿易決済の実績の多い国内銀行は、中国の銀行間債券市場(CIBM)進入が可能となる。

企画財政部と関係部処は先月31日、このような内容が盛り込まれた「人民元の取引活性化案」を発表した。12月に開設されるウォン・人民元直接取引市場の活性化のために、人民元の貿易決済の拡大を積極的に支援する計画だ。人民元で行われる貿易取引が活性化されてこそ、人民元の金融取引の中心地として飛躍できるという判断だ。

現在、対中国の貿易取引の決済は、95%(9月時点)がドルで行われている。中国人民元で行われる輸出・輸入決済は、それぞれ1.6%と1.0%に過ぎない。企業が既存のドル決済方式に慣れているうえに、換金料が発生して費用負担があったからだ。

とは言え、ウォン・人民元の直接取引市場の開設で、人民元での貿易決済時に為替手数料を節約できるようになる見込みだ。また、ドルによる為替リスクを軽減することができ、人民元の余裕資金で高金利の人民元金融商品に投資することができ、人民元での貿易決済を通じた企業利益は増える可能性がある。

人民元決済時に決済代金そのものも減らすことができる。最近、中国人民銀行は中国の輸出業者が人民元で代金を支払うならば、最大3%までの費用を割引するサービスを提供する意思があるというアンケート調査を発表した。

今後、人民元通貨で輸出代金を決済すると、短期輸出保険の限度を5~20%程度の優遇される。チェ・ヒナム企画財政部国際金融政策局長は、「人民元決済の貿易取引に対し税制優遇などの別途インセンティブを付与することになれば、国際租税協約などに違反する可能性がある」とし、「短期輸出保険の限度優待とともに、必要時に追加の優遇策を設ける計画だ」と語った。

人民元の貿易決済の実績が高い銀行は、中国CIBMに参加できるようになった。CIBMでは中国全体の債権のうち88%が取引されている。政府は国内銀行がCIBMから投資限度の割り当てを受ける案を中国政府と協議している。

800億人民元規模の適格海外機関投資家(RQFII)の資格取得は、資産運用会社だけでなく、銀行・証券・保険会社も可能だ。現在7つの国内資産運用会社と一部の銀行などが、中国政府に資格取得の要求を行ったと伝えられた。

ウォン・人民元の銀行間の直接取引市場は、11月中の試験取引を経て12月に正式開設される。ウォン・ドル市場と同様に電子仲介システムが構築され、初期の市場取引活性化のために、10行あまりの銀行が継続的に流動性を供給するマーケットメーカーに選定されている。市場調整機能の充実した銀行に対しては、外国為替健全性負担金の減免などの特典が与えられるものと予想される。

先月30日、初業務を開始した人民元清算銀行である交通銀行ソウル支店は、来る6日に発足式を行う予定だ。清算銀行と取引可能な金融機関は都市銀行・証券会社・預託決済院などだ。政府は貿易決済代金の流入で人民元資金の供給を優先的に支援し、必要時は清算銀行への人民元資金の供給、韓・中通貨スワップ資金の投入などの安全装置を設ける方針だ。

政府は人民元取引の拡大に備えて準備資産として、人民元の追加確保に重点を置いている。特に人民元表示の外国為替平衡基金債券(外平債)の発行を積極的に検討する計画だ。

チェ・ヂヨン企画財政部外国為替制度課長は、「現在の外平債はドル・ユーロのみ発行中だが、人民元表示の発行を検討するということ」だとし、「最近、英国が人民元の国債発行に乗り出したように、世界的に人民元の準備資産の拡大が続いている」と語った。人民元表示の外平債発行時期と金額はまだ具体的に確定されていない。
  • 毎日経済_アン・ヂョンフン記者/パク・ユンス記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-31 15:43:28




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