トップ > 数字経済 > 企業 > LGグループ具本茂会長のこだわり 「エネルギーソリューションは未来」

LGグループ具本茂会長のこだわり 「エネルギーソリューションは未来」


  • LGグループ具本茂会長のこだわり 「エネルギーソリューションは未来」
LGグループは先月から「エネルギーソリューション」をテーマにしたテレビ広告を打っている。太陽電池モジュールでエネルギー貯蔵装置(ESS)とビル管理システムやバッテリーなど、エネルギーの生産・保存・使用を扱ったアニメーション形式だ。このように、エネルギーは新年最初のテレビコマーシャルのテーマに採択されるほど、具本茂(ク・ボンム)LGグループ会長(写真)が愛着を見せる事業だ。ク・ボンム会長は今年の新年の辞で、「エネルギー分野では、より良い顧客の生活のための未来の方向を提示した。まだ結果に満足することはできないが、先導的位置に向かって一段ずつ上がっていることを確認した」と、役職員の奮発を促した。50歳で具滋均(ク・ジャギュン)名誉会長からグループの大権を受け継いで、今年で20年目を迎えるク・ボンム会長にとって、エネルギーは電子・化学・通信に続くLGの未来を担う成長動力であるからだ。

また、エネルギーはク・ボンム会長が副会長時代から育ててきた子どものような存在でもある。1992年、当時副会長だったク会長はイギリス出張で、充電しながら何度も繰り返し使用できる「二次電池」に心を奪われた。ク会長は帰国するやいなや、二次電池の研究を指示した。

しかし、10年以上の投資にもかかわらず成果が出ないことから、「事業を諦めなければならないのでは」という意見まで出てきた。2005年には二次電池で2000億ウォン近い赤字が発生するほどに状況は悲観的だった。それでもク会長は、「根気よく続けると必ず成果が出るだろう。ここにわれわれの未来がある」と従業員を奨励し、その結果LGは現在、世界の二次電池市場をリードしている。このようにエネルギーソリューションは、ク・ボンム会長の汗が結んだビジネスとして、LGは昨年の2兆7000億ウォン台の売り上げを、2~3年以内には4兆ウォン台に引き上げるという戦略を立てた。

戦略の核心は生産から貯蔵・使用に至る「完結型エネルギーバリューチェーン」の完成だ。LGは太陽光発電所の運営事業者であるLG太陽光発電をはじめ、LG電子(太陽電池モジュール)、LGフュエルセルシステムズ(LG Fuel Cell Systems Inc/燃料電池)、LG化学(ESS/Energy Storage Systems)、LG CNS(スマートグリッド)などで関連事業を展開している。

LG電子は最近、太陽電池モジュールの生産量を420メガワットから530メガワット規模に増設しており、「エネルギー事業センター」も新設した。エネルギー事業センターは、太陽光とESSソリューションの電力変換装置(PCS)事業を担当する。ESSはバッテリーとPCS、および電力を管理するエネルギーマネジメントシステム(EMS)で構成され、バッテリーはLG化学が、PCSとEMSはLG電子が担当するしくみだ。LG電子はまた、今年1600億ウォンを投資して、高効率太陽電池の技術開発に集中することにした。

このほか、LG CNSはLGユープラスでスマートグリッド遠隔検針インフラ(AMI)組織を買収する案を推進している。LG CNSは、太陽光や燃料電池などから出てくる電気を保存するESSとEMSなどを連携させた、融合・複合スマートグリッドソリューション事業も拡大に乗り出している。LG化学は昨年末、電力貯蔵電池事業で成果を出したチャン・ソンフン常務を専務に昇進させるなど、エネルギー事業に力を与えている。LG化学は昨年11月、シーメンスとESS事業協力のための覚書(MOU)を締結しており、年末ころに独フェルトハイム地域にバッテリーを供給することになるなど、ESS分野での事業に速度を加えている。

  • LGグループ具本茂会長のこだわり 「エネルギーソリューションは未来」
  • < LGグループ エネルギーソリューション体系 / LGグループ 主要エネルギー事業 >

特にソウル市の麻谷洞サイエンスパークは、ク・ボンム会長が強調したエネルギーソリューション能力が総動員された研究開発(R&D)団地だ。LGサイエンスパーク内でエネルギーの生産と貯蔵・使用がすべて行われるようにして、世界最高水準の省エネ型の研究開発拠点を披露するという目標だ。このため、すべての研究棟の屋上に高効率の太陽電池モジュールを設置して、時間あたり最大3メガワット以上の電力を生産することにした。3メガワットは4人世帯基準で250世帯が一日中使用できる電力量だ。

また、ESSを設置して深夜電気を昼間の冷暖房に活用する一方で、地熱を活用したシステムエアコンと、エネルギー節約型の建築資材も使用する予定だ。また、LGはここに空調・照明・電力設備を統合管理するビル管理システム(BMS)と、団地全体のエネルギー使用状況を分析して制御するグリーン情報通信技術も適用することにした。

LGサイエンスパークはサッカー場24面の大きさの17万平方メートル(約5万3000坪)の敷地に建設され、研究施設18棟が入る。完成目標は2020年で、計4兆ウォンが投入される予定だ。LGグループのR&D産室が完成すれば、合計2万5000人が常駐することになる。
  • 毎日経済_チョン・スンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-09 17:22:29




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア