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IDGキャピタルと中小企業庁、「大韓民国ベンチャーファンド」を造成


中国・中関村のみすぼらしい旅館の一部屋で創業し、今ではGoogleの地位を狙う候補として急浮上した百度(Baidu/バイドゥ)。普及型スマートフォンを標榜し、「にせApple」という嘲笑にもかかわらず、中国内1位のスマートフォンブランドとして定着した小米科技(Xiaomi/シャオミ)。これらには中国内の1位の企業であるという点に加えて、別の共通点が一つある。それはベンチャーキャピタル会社の「IDGキャピタル(IDG Capital)」からの投資やアドバイスを受けたことだ。

バイドゥやシャオミなど、中国を代表するグローバル企業を育てたIDGキャピタルは今回、韓国の有望中小企業に投資する。中小企業庁とIDGキャピタルは10日午後、ソウル市瑞草区の韓国ベンチャー投資(KVIC)社屋で、1000億ウォン規模の「大韓民国ベンチャーファンド」(仮称コリアファンド)を造成することに合意して了解覚書(MOU)を交換した。1992年に設立されたIDGキャピタルは、運用資産が5兆ウォンに達する、中国内2位のベンチャーキャピタルだ。米国のベンチャーキャピタルIDG(International Data Group)が20%の株式を保有している。今までに300以上の企業に投資して、70以上の企業を株式公開(M&A)または買収・合併(M&A)した経験がある。

IDGキャピタルが投資した企業の中にはバイドゥやシャオミを含めて、インターネットサービス企業の騰訊(Tencent/テンセント)、オンライン旅行代理店の携程旅行網(C-TRIP/Cトリップ)など、中国国内市場シェア1位の企業だけでも10以上にのぼる。IDGキャピタルが韓国企業に投資するのは今回が初めてだ。今回、1000億ウォン規模のベンチャーファンドの財源は、韓国のベンチャー投資で運営するマザーファンドが40%を、IDGキャピタルと外国人投資家が60%を出資する。投資財源のうち60%以上は、国内企業に義務的に投資することになる。投資対象はIDGキャピタルを代表するファンドマネジャーが直接発掘し、韓国のベンチャー投資がアドバイザーを務める。

IDGキャピタルはこの日、「中国進出時の競争力があると予想される技術・メディア・通信(TMT)、コンテンツ、ヘルスケア、バイオ、環境技術、ゲームなどの業界に集中的に投資する方針」だと述べた。中国の保有している大規模なネットワークを活用して、韓国内投資企業と接続することによって相乗効果を誘導するという趣旨だ。中国での成果をもとに今後、中国や米国、香港などの証券市場に上場したり、グローバル企業の株式を売却することにより、投資収益率をあげることがIDGキャピタル側の戦略だ。

過以宏IDGキャピタル共同代表は、「韓国はコンテンツ、ゲーム、バイオ、環境技術などの分野で高い競争力を備えており、関連する中国企業とビジネスを連携すれば、中国市場でのシェア拡大と成長が期待できる」と背景を説明した。

当初、公開行事で進めようとしていたこの日の協約式は、崔寿圭(チェ・スギュ)中小企業庁次長と過以宏代表など、双方の関係者約が10人だけ参加した中で、非公開で行われた。

韓国ベンチャー投資の関係者は、「IDGキャピタル側が外部公開を制限してくれと要請した」と伝えた。チェ次長は「先月、中・韓経済長官会議で合意したベンチャー投資分野の局長級実務協議体を早急に設定し、5000億ウォン規模で中国進出ファンドを造成し、中国市場に進出する韓国企業を積極的に後押しするつもり」だと語った。
  • 毎日経済_チョン・スンウ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-10 17:35:56




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