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昨年5億本売れた韓国の国民栄養ドリンク、東亜製薬「バッカス」高級化で値上げ検討


  • 昨年5億本売れた韓国の国民栄養ドリンク、東亜製薬「バッカス」高級化で値上げ検討
  • < バッカスの変身 >

昨年、5億本近く売れて「国民ドリンク」という愛称をいま一度立証した東亜製薬の『バッカス』が若い層向けに変身を企画している。16日、シン・ドンウク東亜製薬社長は、「バッカスプレミアム製品を準備している」とし、「缶入りにするなどプレミアム製品を別に作って、エネルギードリンクの形で出荷することを検討している」と明らかにした。

事実、東亜製薬は2001年に『バッカス缶』を出荷した。ただしカフェインとタウリンなどを原料とする場合、薬事法上はガラス瓶でなければ許可されないため、軍納品用と輸出用にのみ生産してきた。最近の若い層を中心にエネルギードリンクが人気を集めるやいなや成分を一部調整し、缶の形態でのバッカス飲料を構想している。このような方針に決めたのは、代表製品『バッカス』の依然とした存在感からだ。

1961年、カン・シンホ東亜ソシオグループ(Dong-A Socio Holdings)会長は、疲労解消剤を発表する際にローマ神話に登場する「バッカス」の名前を取った。ワインと豊かさの象徴であるバッカス神で疲れを癒すという意味でつけた名前だ。カン会長がドイツ留学時代、ハンブルク市庁の地下ホールの入り口にあった噴水のバッカス像を見て感じた旺盛な気力を、当時過労でやつれていた国民に分けてやりたいという意志を込めたと東亜製薬は説明した。

最初、バッカスは錠剤の形だった。当時、錠剤を包む技術が発展しておらず、暑さで溶けて問題が発生すると、1962年にガラス容器に入れたアンプル型を出した。ところが、今度は輸送する際に破損する問題が生じた。カン会長はビンに入れた製品を発表した。これ以後、バッカスは特有のコクに加えて、よしんば言葉通りではないにしても「疲労回復剤」として安定して愛飲されて、国内最高の滋養強壮剤として定着した。バッカスは2002年に1994億ウォンの売上を上げた後、しばらくのあいだ下落を続けて危機を迎えた。当時『ビター500』のようなビタミン類ドリンク製品が直撃弾を飛ばした。

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  • < バッカスの累積販売量 *資料=東亜ソシオホールディングス >

そうするうちに、2009年から機能性を強調した広告コンセプトで消費者にアピールしたところ、再び販売が伸び始めた。販売チャネルを薬局に制限したことをむしろ強調し、「バッカスは薬局にあります」という広告を通じて、ビタミンドリンクに比べて効能があることを強調したがこれが功を奏した。

2011年7月には薬局以外の場所でも販売が可能な医薬部外品に移行し、東亜製薬は薬局用(バッカスD)とコンビニ用(バッカスF)を区分した。

コンビニを攻略したバッカスFは、薬局用バッカスD(100ミリリットル)より容量を20ミリリットル増やした。消化機能、亢進・心臓活力増大などに効果がある「カルニチン」を配合した。成分の差別化は、バッカスのスーパーでの販売に拒否感を持つ薬剤師の感情を考慮した戦略だった。

昨年、バッカスの売上げ推定額は2242億ウォンで、1963年の発売以来で最高を記録した。国内製薬会社が製造したどの製品も、まだ売り上げ1000億ウォンを超えた事例はないことを考慮すれば、バッカスの売上げは驚異的だ。

東亜製薬はバッカスの値上げも検討している。コンビニ用は800ウォンで、薬局用は450~500ウォン程度で売っている。シン社長は「社内でバッカスの値上げをずっと検討している」とし、「2009年3月1日に価格を上げて以後は6年間あげておらず、引き上げの時点を検討中」だと明らかにした。
  • 毎日経済_イ・ドンイン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-16 17:07:41




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