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江南の奥様の心を掴んだ「女であることを放棄した靴」

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  • 江南の奥様の心を掴んだ「女であることを放棄した靴」
  • < キム・ウォンギル代表がゴルフシューズの新製品について説明している >

1996年ソウルに位置する一部の百貨店1階の靴コーナーに「女放の靴」が登場した。デザインは既存のトレンドとはかけ離れていて流行に遅れていたため、ついた別名がいわゆる「女であることを放棄した靴」だった。女放の靴は、他の店舗の営業担当者から皮肉を言われたりもしたが、顧客からは好評を博した。きれいでなくても履き心地が良く、流行に敏感ではない中高年層に口コミが広がるほどだった。

ソウルの江南圏を中心に売り上げがどんどん伸びて、成長を引っ張った。発足2年目の1997年のアジア通貨危機の中でも人気を維持しながら、2000年代初めには売り上げ100億ウォンを超え、営業店も30店舗以上に増えた。

女放の靴を作った主人公は、韓国を代表するコンフォートシューズのブランド「バイネル(VAINER)」を抱えるアンソニー(ANTONI)社のキム・ウォンギル代表だ。最近、京畿道高陽市一山(イルサン)本社で会ったキム代表は、「製靴技能工から始めて靴を作りながら、新しい靴に慣れるために足を無理やり押し入れ、苦労することは間違っていると思った」とし、「きれいな靴は目を楽しませてくれるが、楽な靴は心を楽しませてくれる」と明らかにした。彼は「会社設立時から、外観デザインからインソール(靴底)まで直接設計しながら快適さを強調している」とし、「初期には、デザイン感が多少遅れているという弱点があったが、今では海外の有名ブランド品の靴よりもデザインに自信がある」と明らかにした。

アンソニー社は、昨年の売上高500億ウォンを突破した国内3位の製靴企業だ。ロッテ・新世界百貨店を中心に全国に出店された店舗だけでも60店だ。それぞれの店舗は、年間数億ウォンの売上高を上げる堅実店だ。去る20年間、出店した店舗の中で1店も閉店したところがない。キム代表は、直接、綿密な事前出店戦略を立て、毎年3~4回「ミステリーショッパー」を活用した営業店の顧客対応の実態を点検している。彼は「顧客に装った従業員を直接営業店に訪問するようにし、主要なサービスポイントをチェックして、誤った点をすべての営業店と共有しながら、絶えず改善点を見つけるようにしている」とし、「一か所の営業店の失敗は、ブランド全体に悪影響を与えるため、万全を期している」と語った。

今年、キム代表は本格的な海外進出とゴルフシューズ事業に邁進している。近くの中国と一緒に皮革製品の本場イタリアを直接攻略する計画だ。中国では現地のパートナーと一緒に3~4つの新店舗を、イタリアには1つの店舗を開いて、ヨーロッパ進出に錨をおろす方針だ。キム代表は、「イタリアには現地で革靴の製造を専攻した一番上の息子を送って土台を磨く予定」と耳打ちした。

中小企業だが、ゴルフマーケティングは格別だ。昨年8月にKPGA「バイネルファインリーズ(VAINER Pine Ridge)」オープンを新設し、去る12日にはプロ選手5人とスポンサー契約を結び、バイネルプロゴルフ団も結成した。

キム代表もスコア69をたたき出すほど、セミプロに近い実力を誇る。彼の2番目の息子は、昨年のKPGAツアーで2勝をあげた新人ゴルファーのキム・ウヒョン(現、軍服務中)だ。キム代表は、「ゴルフシューズは、有名なスポーツメーカーと対等になるには数年がかかるかもしれない」とし、「ただ、新製品を履いてみた顧客たちはバイネル特有の快適さに満足度が高く、期待が大きい」と伝えた。
  • 毎日経済_ジン・ヨウンテ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-16 14:41:01




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