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サムスン電子、印刷ソリューション市場でのシェア拡大目指す


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サムスン電子はプリンティング事業部を、単純なプリンタ販売をこえて「印刷ソリューション」サービス企業として育てている。印刷ソリューションは、原稿を出力するために必要な環境を最適化するサービスで、コスト削減と効率化を高めることを目標にする。

たとえば、必要以上に多くのプリンタを持っている企業であれば、プリンタの数を減らしてコストを削減するコンサルティング業務を含んでいる。昨年の世界全体のプリンタ市場の規模は1000億ドルのレベルで停滞する見込みだが、印刷ソリューション市場は徐々に拡大していく見通しだ。サムスン電子はモバイル情報技術(IT)など、これまでに持っている技術力をベースに、最近は印刷ソリューション事業で刮目に値する成果を出している。サムスン電子は最近、ドイツの銀行「フォルクスバンク」をはじめ多数のグローバル企業を相手に、印刷ソリューションサービスを提供していたことがわかった。

サムスン電子が「ビジネス・コアプリンティング・ソリューション」と呼ぶこのサービスは、顧客との事前のコンサルティングを通じて最適化された印刷環境を提供することで、維持・管理コストを削減して、効率性と安全性を向上させるサービスだ。特に、書類事務は多いがコスト問題で、別途にIT管理へ投資することが困難な中・小企業の間で人気が高い。例えばフォルクスバンクの場合、既存のプリンタ、コピー機、スキャナ、ファックスなどが66台あり、年間に使用する文書は75万枚に達した。問題はこれらの機器に互換性が無かったために、多くの人が使用するとそれぞれ出力した文書がまざるのが常だった。

これに対して、サムスン電子がコンサルティングを通じて下した結論は、最新の複合機10台と統合制御プログラムだった。設置の結果、複合機10台の文書処理能力と速度は既存の66台より優れていたし、ドキュメントごとにホストを確認するプログラムを使用して、ドキュメントが前後することもなかった。機器はこれまでの66台から10台に85%減少し、用紙とトナーなどの維持・補修費用は40%も削減された。

サムスン電子が印刷ソリューション事業を強化する理由は、何よりもこれが未来の有望事業だからだ。サムスン電子の関係者は、「印刷事業の究極の未来像は、オフィスの文書管理ソリューションを提供すること」だと語る。サムスン電子が印刷ソリューションで掲げている強みの一つはクラウドプリントだ。これはPCなどの記憶メディアがなくても、いつでもどこでもドキュメントを出力できる技術で、サムスン電子の尖端ITの集合体だ。これにスマートフォンやタブレットPCなどのモバイルから出力できるモバイル印刷まで結合させて、利便性がより強化された。

サムスン電子のクラウド印刷サービスは利便性のおかげで、一般企業だけでなく、コンビニや大学でも人気だ。今月からコンビニ「CU」の韓国全国の店舗では、サムスン電子が構築したクラウド印刷が段階的に稼働する。ネイバーやダウムカカオなどのクラウドサービスにドキュメントを置いておけば、24時間全国どこの店舗でも出力やファックス送信などが可能だ。延世大では最近、PCを接続しなくても直接に出力可能なサムスンクラウドプリンティングシステムが設置された。特に学生はクレジットカードまたはデビットカードで決済できるようにして、これまでのチャージ式決済方法の不便さを解消した。

このおかげでサムスン電子は、参入障壁の高いことで有名な韓国内A3複合機市場に、2010年に初めて進出して5年ぶりに1位に上がったことが分かった。

市場調査会社のIDCによると、サムスン電子は昨年の第1四半期までは韓国内A3複合機の市場シェア18.7%で、シンドーリコー、富士ゼロックス、キヤノンに次いで4位だったが、昨年の第4四半期のシェアは26.7%で1位に上がった。また、サムスン電子は2018年の平昌オリンピックをプリンタ複合機で後援することにした。
  • 毎日経済_ユン・ウォンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-10 15:58:47




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