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購入する代わり、10年間借りる…電子書籍の新しいトレンド「長期レンタル」

定価制が該当しない長期レンタルで電子書籍市場の人気上昇 

  • 購入する代わり、10年間借りる…電子書籍の新しいトレンド「長期レンタル」
韓国の電子書籍市場で「長期レンタル」の人気が浮上している。現行の図書定価制では、電子書籍も紙の本と同じように定価から15%以上割引できない。この規定を回避できる方法が、「レンタル」を通じた割引だ。販売ではなく、レンタルだから価格は勝手に決めることができるが、10年以上のレンタルは事実上、読者としては、購入をすることと大きな差がない。

レンタルサービスは、電子書籍だけのメリットだ。書店で電子書籍を購入すると、専用端末機やスマートフォンを介して読むが、読者にはDRM(Digital Rights Management)がかかったファイルがダウンロードされ、使用期間が決められる。購入は永久使用、レンタルは一週間または1カ月程度のレンタル期間のみ読むことができる。24年というのレンタル期間は、事実上「永久レンタル」に近い。さらに、電子書籍の価格は、紙の本に比べ70%ほどだ。ここで再び半額割引されると、紙の本の価格に比べて3分の1に過ぎない価格で本を読むことができるわけだ。

ヨ・ジュンホのイエス24(yes24.co.kr)eBookチーム長は「長期レンタルは販売価格が低いうえ、10年のレンタルは十分に長い時間をかけて読むことができるので、読者が気軽に受け入れているようだ」と述べた。

破格的なマーケティングに支えられ、長期レンタルの人気が上昇している。リディブックス(ridibooks.com)のキム・サンフン室長は、「電子書籍は、読者層が限定されている方だが、長期レンタルイベントの反応が爆発的な水準だ」とし「新刊の発売当時は人気を得たが、ここ最近、存在感が消えた旧刊を再度、読者に紹介する通路としても意味がある。所蔵欲求を呼び起こす本を中心に、今後も多様に長期レンタルサービスを試みる」と説明した。

電子書籍市場を広げる目的に加えて、このような「広幅割引」は紙の本へ読者を引き寄せることも目指している。新刊書籍を半額で販売する出版社側の意図も聞いてみた。「大胆な経済」を10年の長期でレンタルサービスする21世紀ブックスのソ・ジェピル電子書籍チーム長は、「ベストセラーまで長期レンタルで販売する理由としては、出版社と書店、両方の電子書籍の読者層​​を広げたいという共同の目的があった。どうしても紙の本の読者は、電子書籍をあまり買わないが、電子書籍の読者は、紙の本に移る可能性がある。読者が電子書籍を接する機会を多く作るのが、現在の電子書籍市場が抱える最大の課題だ」と説明した。
  • 毎日経済 キム・スルギ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-11-22 17:08:15




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