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数字経済 > マーケット > 「暖かい海のおかげ」水産物の売れ行き良く
食卓に国内産の魚が再び上がっている。昨年一年中、凍りついた水産物市場で、今年に入ってはっきりとした回復の兆しが現われる。景気不況に加え、日本産水産物の消費不安まで重なり、日かげ者扱いだった水産物が華やかに復帰した。
業界によると13日、最近の大型マートで水産物の売上が一斉に上昇に転じた。イーマートは3月から4月の第1週までに水産物の売上が前年同期対比で5.1%上昇しており、ロッテマートでは3月の水産物の売上は昨年3月より22.6%上昇した。
昨年は一年中水産物の消費が不振だったことを考えると異例の成長だ。昨年、イーマートでは第1四半期(-11.6%)から第4四半期(-5%)まで水産物は全体的にマイナス成長だったが、今年の第1四半期は水産物の売上が4.7%増加した。
水産物の売上は天候の恩恵をこうむった。海水の温度が上がり、春の魚が例年よりも早く、多様に水揚げされた。代表的なもの春のワタリガニだ。春の水産物の代表であるワタリガニはそもそも4月中旬が旬だが、今年は3月中旬に操業が開始され、出荷量が大幅に増えた。
国立水産科学院西海水産研究所は、「西海(黄海)の南部海域の平均水温が8度で平年より1.8度高く、春のワタリガニの漁獲量が増加するだろう」と展望した。春の季節にだけ食べるメイタガレイもふつうは3月末~4月初めに出荷されるが、今年は例年よりも早い3月の初めに獲れ始めた。
特に多くとれた春のワタリガニは、売上牽引車の役割を果たした。イーマートでは春のワタリガニやイイダコがそれぞれ225.9%と61.4%も売れ、タコの活け造りの売上も94.6%増えた。日本の原発の放射能漏れに対する不安感で急減したタチウオも、3月には売上高が14.8%増加した。
ロッテマートでもワタリガニをはじめハイガイ(23.8%)とタコ(53.6%)などがどれも良く売れた。ロッテマートのイ・ギョンミン水産チーム長は、「旬の水産物がはやく獲れて売り上げが良かったことが分かった」とし、「昨年、放射能への不安から水産物消費が萎縮したが、今年に入って少しずつ息を吹き返している」と語った。
久しぶりの豊漁で水産物の価格が安くなったことも消費促進に貢献した。ソウル市農水産食品公社によると、4月に入ってハマグリ20キロが平均1万2083ウォンで取引され、昨年の同期間の1万6964ウォンに比べて30%近く価格が下がった。あさり・メイタガレイ・イイダコも大きく20%以上、昨年よりも安く取引された。
イーマート水産チームの関係者は、「主要水産物の価格が下落し、水産物の売上は回復傾向に入った」とし、「天気がよくなり外に出歩く顧客がさしみや活あわび、貝類をたくさん求め、当分の間は水産物の消費が好調だろう」と予想した。