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数字経済 > 統計 > 登山靴4倍・ベビーカー3倍の暴利...輸入窓口を増やして価格下げる
◆並行輸入・海外直接購入拡大◆
125万ウォンと79万9000ウォン。去年の冬に購入突風を起こした「カナダグース・エクスペディションパディング」の価格だ。前者は公式輸入業者、後者は2月の国内倉庫型ディスカウントストアの販売価格だ。ディスカウントストアの販売が36.1%も低いのは、並行輸入のおかげだった。9日、政府が発表した「独寡占的な消費財の輸入構造改善策」に基づいて、消費者はこのように多くの安価な並行輸入品に接することができるようになった。通関認証対象が拡大され、通関認定業者の選定基準が緩和されると、並行輸入業者の市場への進出が活性化すると期待を寄せる。
並行輸入とは、国内独占販売権を持っている正規輸入業者ではなく、一般的な輸入業者が、別途の流通経路を通じて入れることをいう。独占販売業者はデパートや免税店・代理店に商品を供給するが、並行輸入業者は外国メーカーの現地ベンダーなどを通じて品物を取り寄せ、大型マートやオンラインモール、アウトレットなどにこれを供給する。
まず通関認証対象業者の基準が既存の「過去2年間に毎年1回以上、並行輸入の実績がある会社」から「最初の並行輸入後6ヶ月が経過した業者」に緩和される。
通関認証制度は、並行輸入品に対する消費者の信頼を高めるために、適法に通関手続きを経た物品に、関税庁が原産地等の通関情報を盛り込んだQRコードを付着する制度だ。これにより、通関認証業者が現在の122社から、来年は230社に増えると思われる。並行輸入を始めようとする新規企業が増えることになるので「パイ」が大きくなるわけだ。
通関認証品目も現在の236個から350個に増やす。パク・ポンヨン企画財政部物価構造チーム課長は、「従来は衣料品・履物が主軸だったが、自動車部品・小型家電・化粧品・キャンプ用品など、消費者の関心の高い項目を中心に拡大するだろう」と説明した。
並行輸入協会は共同アフターサービス(AS)の基盤を構築し、韓国消費者院は並行輸入品の消費者被害の救済方案を準備することにした。
特に独占輸入権者が偽造を憂慮して、税関に通関保留を要求すると、並行輸入業者は担保金でこれを解除できるが、政府は零細企業の負担を減らそうと、担保金を課税価格の60%から40%に下げる。
輸入消費財の価格を下げようと、政府は並行輸入のほかにも海外直接購入の利便性を増やすための「ツートラック戦略」を駆使した。
まず、海外直接購入品目の輸入申告手続が簡素化される。100ドル以下の電子商取引商品のうち衣服や靴など6つの品目は、目録提出のみで輸入申告に代える目録通関対象だが、今後は食・医薬品を除く全消費財に対象が拡大される。
イ・チョルジェ関税庁特殊通関課長は、「目録通関対象は通関期間が最長3日から半日に減り、一件当たり4000ウォンの通関手数料もないので、海外直接購入を増やす効果として作用するだろう」と語った。
消費者と流通チャネルは今回の案を概ね歓迎している。コン・ビョンジュ並行輸入会長は、「消費者が安く買える流通チャネルを多く確保すると、独占輸入業者も価格政策を考えざるを得ないだろう」と指摘した。ただ、今回の政府案で並行輸入品が増えるのは来年からになる可能性が高い。並行輸入品を扱う大多数の代理店は、今年の並行輸入量をすでに確定したからだ。
この日、関税庁が10大工業製品と加工品の輸入価格を一緒に公開したことも、輸入消費財の価格を10~20%下げなければならないという政府の意志に合わせたものだ。
ワインは輸入価格対比の平均販売価格はなんと4.8倍で登山靴は4.4倍、ミネラルウォーターは3.5倍でベビーカーは3.6倍、さらに口紅は9.2倍に達した。