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60代の世帯が7倍に「ぴょん」...消費の主役に浮上

産業研究所、20年間の消費支出分析/外食・宿泊・交通・通信費増え、食品・衣類非減少 

  • 60代の世帯が7倍に「ぴょん」...消費の主役に浮上
2年前に大手企業を退職した60代のパク・ヒョンソさん(仮名)は、少し前に妻と一緒に東南アジア旅行に行って来た。済州島に遊びに行くのと比べて費用に大きな差がないうえ、さまざまな経験をすることができるという点から、友人夫婦と一緒に海外旅行を選択した。

パクさんのように、昨年、海外ツアーに出た韓国人は1500万人に迫る。昨年の観光収支の赤字は35億3520万ドルで、前年より15%増えた。外国人が韓国に来て使うお金よりも、韓国人が海外で使う支出が多くなったという話だ。

国内の60代以上の高齢世帯の割合は、1990年の3.4%から2012年には24%以上へと大幅に増えており、これらのサービス支出の割合が大きく増えているだけに、韓国はこのような人口・消費構造の変化に迅速に対応しなければならないという分析が提起された。

産業研究院(KIET)は、「世帯特性に応じた消費支出行動分析」報告書を通じ、サービス支出の割合がますます拡大する構造に転換していると25日、明らかにした。

急速な人口の変化で、1990年に56.9%を占めていた20代・30代の若い層の世帯の割合は、2012年には23.5%と半分以下に減った反面で、60代以上の高齢世帯は24.3%と、なんと7倍も増加した。

パク・ムンス産業研究院研究委員は、「世帯主構成の高齢化が所得対比での支出を増やし、家計の消費構造に大きな影響を及ぼしている」とし、「特に外食・宿泊・交通などのサービス支出の割合が相対的に急速に増加した」と説明した。

1990年に30.6%を占めた食料品・飲料支出の割合は、2012年には17.6%と半分ほどに減り、世帯所得が増加しても一定水準以上の消費は発生しないという「エンゲルの法則」が作動したことが分かった。

一方、家計支出での外食・宿泊費の割合は、1990年の8.4%から2012年は12.7%に増え、交通費も6.4%から11.3%に増加した。同じ期間における通信費は2.6%から6.7%、教育費は7.6%から8.6%に増えた。

パク研究委員は、「世帯の所得増加に伴う旅行・外食の増加と、自動車の普及大衆化に起因する車両の購入費用、自動車購入に伴う燃料費などが主な原因」と分析した。家計のサービス支出の割合は、1990年代の51.9%から2000年代の61.8%と10%ポイント近く増加した。

世帯主の所得の増加に伴う支出の増加変化を示す所得弾力性の場合、すべての年齢層でサービス品目が食料品・飲料・衣類などの消費財に比べて大きかった。

特に娯楽・文化の項目を除いた外食・宿泊・交通・通信などのサービス品目は、高齢世帯ほど所得より支出がより急速に増加した。

韓国の高齢化の転換が急速に展開されつつ、彼らの文化・旅行・健康・教育などのサービス関連の支出がますます増える状況で、これに見合った対応策を講じなければならないというのが、産業研究院側の診断だ。

パク研究委員は、「サービス部門の競争力を継続的に向上させることは、人口構造の変化が原因で萎縮しうる内需市場の危機を克服する重要な端緒」とし、「低所得高齢者の所得水準を高める社会安全網構築の努力も並行しなければならない」と強調した。
  • 毎日経済_ファン・イニョク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-03-25 17:26:22




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