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トボット・タヨ、成功を継ぐ後続ヒット作なく

OEMに安住して変化に取り残され、グローバル競争で流通にだけ没頭、国内市場の90%を外国産が占有 

会社員のキムさん(32)は、こどもの日を目前に大型マートにプレゼント用玩具を買いに行った。片隅に最近人気の「トボット」シリーズがあるにはあるが、売場の大部分は外国産の玩具でいっぱいだった。レゴの「チーマ」・ハズブロの「トランスフォーマー」・バンダイの「パワーレンジャー」までグローバル企業の競演場だった。キムさんは、「トボットを除けば他のテーマの国産玩具がとても足りないようだ」と惜しがった。

玩具工業協同組合によると、1987年に11億ドル(約1兆1000億ウォン)で頂点を突いた玩具の輸出額は、昨年7700万ドル(約800億ウォン)に落ちた。同じ期間、282社に達していた玩具業者数(組合会員社基準)も135社と半分になった。とくに、1987年当時、政府が縫製玩具を「世界一流化商品」に選定したという記憶は今では「斜陽産業」という評価に埋められて久しい。

縫製玩具業からIT業種への変身に成功したコウェルホールディングスのクァク・ジョンファン会長は、「1987年当時は、国内の縫製玩具製造業者の賃金が急上昇していた時期」だと語った。

中国など外国に工場を移した業者の最後も別段変わらなかった。当時、中国の「低賃金」生産に満足し、別途ブランド開拓や研究開発(R&D)に対する努力なしに注文者商標付着生産(OEM)にのみ重点を置いていた企業は、ノウハウのみ中国業者に奪われたまま市場から退出する屈辱を味わった。国内業者が下り坂を歩く間、グローバル企業の攻勢はさらに強まった。

国際玩具産業協議会などによると、2010年基準の世界玩具市場は833億ドル(約86兆ウォン)に達する。「"バービー人形"を先立てたマテルとハズブロ、レゴが世界3大玩具業者として市場を左右する。国内市場も変わらない。2001年には1億6000万ドル(約1650億ウォン)だった玩具輸入は、昨年6億5000万ドル(約6700億ウォン)へと4倍以上急騰した。公式的な統計は出ないが、国内玩具市場シェア率のうち90%を外国業者が占めているという点は公然な秘密だ。

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ある玩具業者の代表は、「押し寄せてくる外国産製品の波の中で、国内業者はR&Dで立ち向かうよりは外国産流通業に飛び込み、実利を手にした」とし、「当時、資金事情が難しい企業としてはどうしようもなかったが、以降、国内玩具業者は輸入に重点を置き、製造を"添える"奇形的な構造になった」と吐露した。

希望がないのではない。最近になってオーロラワールド・ヨン実業などが玩具製造業復活の旗を掲げている。輸出額や業者数も最近3年間、少しずつ増えている。

1982年の設立初期から外国市場攻略に乗り出し、60か国に縫製玩具を輸出するオーロラワールドは、昨年1200億ウォンに肉迫する売上を上げ、縫製玩具のグローバル「トップ3」に跳ね上がった。一時期、親会社の啓蒙社とともに没落していたヨン実業も、昨年「トボット」を280万個販売し、注目を集めた。

これらの業者の秘訣は徹底した市場調査とR&Dにある。オーロラワールドのキム・ヨンヨン常務は、「本社スタッフのうち40%に達するR&D人材と、毎年始めの徹底した外国市場調査を通じ、"売れる"玩具を選ぶことが成功の秘訣」だと説明した。ヨン実業のハン・チャンヒ代表も、「低年齢代の変身玩具市場を突き破ってみようと考えた」とし、「ニッチ市場」攻略が成功の理由だと説明した。
  • 毎日経済_チョン・ジョンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-06 18:27:56




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