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「預金・ファンド割って江南のビルを買おう」スーパーリッチ資金の大移動

第1四半期の江南ビル取引、70%急増 

  • 「預金・ファンド割って江南のビルを買おう」スーパーリッチ資金の大移動
「人気のあるところに位置した100億ウォン台の中・小型ビルを買おう」。

低金利基調にいらだったスーパーリッチが、これまで銀行に埋めておいた多額の金を引き出して、江南の中・小型ビルの買収に乗り出している。景気が底を打って反発に転じる状況から、不動産の資産価値上昇の可能性が高いと判断した金持ちが、毎月の賃貸収入が発生する商業用不動産の集中買い入れに入ったわけだ。

市中銀行のある不動産専門PB(プライベートバンカー)は13日、 「金持ちのビル好みは昔からあった現象だが、この年末以後は本格的に上昇傾向に乗った後、今春からは急激に増加して新たなトレンドとなっている」と語る。このPBは、「スーパーリッチが商業用不動産を買うという理由で、特定口座を閉鎖するほど巨額の資金を引き出している」と明らかにした。実際に、スーパーリッチ専門担当のPB店では資産家が多額の金を突然引き出すせいで受託残高が急激に減少し、警報が鳴ったところが多い。預金と投資信託の受託額を奪われず、新規資金を誘致するために、支店長たちまで総力戦を展開している。

この日、ビルの専門取引会社のアルコリアアセットによると、売買額300億ウォン以下の中・小型ビル市場は、今年の第1四半期に江南区だけで総37件が売買され、前年同期の取引件数22件に比べて68%上昇した。取引金額は3075億ウォンで、やはり前年同期との対比で65%増加した。最近3年間の取引量と取引金額で最高レベルだ。地域別では、テヘラン路に隣接する駅三洞(ヨクサムドン)が10件で最も多かった。清潭洞(チョンダムドン)は9件が取引され、三成洞(サムソンドン)と開浦洞(ケポドン)がそれぞれ4件を記録した。街路樹道を中心に、ホットプレイスに生まれ変わっている新沙洞(シンサドン)は3件、近隣の論硯洞(ノニョンドン)は4件だった。

買収主体は個人投資家が20件で、17件を記録する法人よりも多かった。特にある個人投資家は、地下鉄新沙駅のすぐ前の3階建ての建物に235億ウォンを一発投資した。法人ではエース寝台が清潭洞の名品街一帯のビルを240億ウォンで買収した。

アルコリアアセットのファン・ヂョンソン代表は、「投資用に中・小型ビルを好む現象は今年じゅう持続すると思う」とし、「個人は収入型と投資型で、法人はコスト削減のために社屋用として低価格買収に乗り出している」と説明した。ソウル中心街の大型ビルは空室率が高くなり、投資収益率が下落することとは全く異なる現象が起こっているわけだ。

個人資産家らは、小さくは30億ウォン内外の小型ビルから100億ウォン台の中型ビルまで投資に乗り出していて、相続税などを理由に急な売物が出るケース以外には、賃貸収入の安定したA級ビルは売り物が枯渇した状態だ。

中小・ベンチャー企業の場合、毎月の賃貸料を支払って中心街の大型ビルでオフィスを賃借するよりも、むしろ銀行融資などを動員し、50億ウォン内外の資金で調達できる社屋用ビルの需要が高いという。コ・ヂュンソク新韓銀行清潭駅支店長は、「最近は中小型ビル買い取りを依頼した顧客だけで60人あまりを越える」とし、「江南一帯をはじめ、弘大や大学路などで年5%の税引後賃貸収益を得られるビルを物色している 」と語った。

一部では高値論難も出ている。

パク・ハプス国民銀行不動産チーム長は、「最近、中・小型ビルの価格が大幅に上がり、利益率でみると年に3~4%の水準に下落した」と語る。ビル経営プランナーのチョン・ホヂン代表は、「低価や急売ビルの場合は法的な問題があったり、思いもよらない修理あるいは高い改造コストが発生し、収益率まで落ちることがある」と慎重な投資を勧めた。
  • 毎日経済_チン・ヨンテ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-13 17:31:13




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