トップ > 数字経済 > 経済 > 公務員が足首つかんで風力産業４.８兆が虚空に
風力発電システムの専門会社ユニソンは、昨年の売上が前年度の3０％水準である4００億ウォン台に急減した。発電機を納入することになっていた宜寧（ウィリョン）と和順（ファスン）の2ヵ所の風力発電所が、政府の許認可が足かせになって遅れたせいで事業売上の７０％ほどが飛んでしまった。このうちウィリョン風力発電所はいまでも事業の進捗がなく、ここに入る７5０キロワット規模の風力発電機25台がサチョン工場で錆びているところだ。
実績が急転直下してユニソンは昨年、技術者5０人余りに暇を出さなければならなかったし、同社に1０００億ウォン規模の風力発電機を発注する予定だった日本の企業は、会社の将来が不透明だという理由で発注を保留している。
2００８年に2兆ウォンに達していた時価総額は現在９００億ウォン台に落ち、今年のコスダック管理銘柄への編入が予定されている。もしも今年も風力発電事業で大きな進捗が見られなければ、来年には上場廃止まで覚悟しなければならない。
ユニソンだけではない。国内にはユニソンをはじめ、８つの風力発電機メーカーがある。現代重工業・サムスン重工業・大宇造船海洋・STXなど造船4社がすべて入っていて、斗山（トゥサン）・暁星（ヒョソン）・韓進（ハンジン）産業もいる。業界関係者は、「ひとつの会社が風力発電機だけで収支採算を合わせるには、一年の受注規模が2００メガワットはなければならない」とし、「昨年、国内に設置された全風力発電設備が８０メガワットにもならないのに、これをめぐって８つの会社が競争している」と説明した。
2００８～2００９年を前後して、海外輸出市場を見込んで風力発電市場に飛び込んだ大企業は、国内での実績を積み重ねられず、海外への輸出与件さえ整えられずにいる。世界の風力市場で入札資格を得るには、2メガワット規模の発電機基準で5０基、すなわち1００メガワット以上の規模で2～3年程度の運営経験が必要だ。
国内メーカーの中で最も多くの市場シェアを持つ現代重工業の、昨年末現在での累積設置容量は７1メガワット、発電機数は3６機に過ぎない。海外市場の入札資格を保有している国内メーカーは皆無だという話だ。A社の関係者は、「多くの企業が関連事業の縮小に乗り出している状況であり、近いうちに事業をたたむところも出るだろう」と語った。
国内の風力の市場がこのように枯死危機に追い込まれたのは、政府の許認可規制のためだ。韓国風力産業協会によると、各種許認可の問題で係留中の風力発電事業が53ヶ所1８45.35メガワットに達している。今まで設置された全体累積容量（5６1メガワット）の3倍だ。システムおよび部品製造側で約2兆９０００億ウォン、関連する設計・機械・電気・土木などで1兆９０００億ウォンなど、総4兆８０００億ウォンの売上損失が発生している。
前政府の「緑のキャッチフレーズ」を信じて風力に飛び込んだ数多くのメーカーが、許認可の障壁に遮られ、事業を一度もまともにできないまま閉めるような状況に置かれたものだ。
風力発電の許認可規制は、大統領の指示さえ通じないほどきっちりとふさがっている。昨年5月、朴槿恵大統領は貿易投資振興会を主宰し、陸上風力の関係部処が協力し、立地規制の改善対策を用意することを指示した。
以来、環境部が事業の大きく進捗していた14団地のうち4団地に対して事業推進を通知したが、その後の許認可過程で、山林庁と地方自治体がブレーキをかけた。けっきょくは4団地中の3団地はまだ許認可の段階で足を縛られた状況だ。
問題は、このまま放棄するには風力発電市場の潜在力がとても大きいという事実にある。2０12年の世界の風力発電市場の総投資額は８3０億ドルだった。約1００兆ウォンに迫る規模で、すでに造船市場に匹敵する水準だ。再生可能エネルギーの拡散傾向を勘案すれば、2００兆、3００兆ウォンの市場に拡大すのは時間の問題だ。
業界関係者は、「規制に縛られ手も足も出せないでいると、この市場に参入する機会を永遠に逃すことになる」と心配した。
公務員が足首つかんで風力産業４.８兆が虚空に
５３ヶ団地許認可保留...時価総額２兆ウォンのユニソン、９００億ウォンに「ぽっきり」
環境部、山林庁などの相次ぐ過剰規制で風力産業が開花もする前に枯死危機を迎えている。
写真はユニソンが運営する江原道平昌郡の江原ウォンプンリョク団地[毎経DB]
実績が急転直下してユニソンは昨年、技術者5０人余りに暇を出さなければならなかったし、同社に1０００億ウォン規模の風力発電機を発注する予定だった日本の企業は、会社の将来が不透明だという理由で発注を保留している。
2００８年に2兆ウォンに達していた時価総額は現在９００億ウォン台に落ち、今年のコスダック管理銘柄への編入が予定されている。もしも今年も風力発電事業で大きな進捗が見られなければ、来年には上場廃止まで覚悟しなければならない。
ユニソンだけではない。国内にはユニソンをはじめ、８つの風力発電機メーカーがある。現代重工業・サムスン重工業・大宇造船海洋・STXなど造船4社がすべて入っていて、斗山（トゥサン）・暁星（ヒョソン）・韓進（ハンジン）産業もいる。業界関係者は、「ひとつの会社が風力発電機だけで収支採算を合わせるには、一年の受注規模が2００メガワットはなければならない」とし、「昨年、国内に設置された全風力発電設備が８０メガワットにもならないのに、これをめぐって８つの会社が競争している」と説明した。
2００８～2００９年を前後して、海外輸出市場を見込んで風力発電市場に飛び込んだ大企業は、国内での実績を積み重ねられず、海外への輸出与件さえ整えられずにいる。世界の風力市場で入札資格を得るには、2メガワット規模の発電機基準で5０基、すなわち1００メガワット以上の規模で2～3年程度の運営経験が必要だ。
国内メーカーの中で最も多くの市場シェアを持つ現代重工業の、昨年末現在での累積設置容量は７1メガワット、発電機数は3６機に過ぎない。海外市場の入札資格を保有している国内メーカーは皆無だという話だ。A社の関係者は、「多くの企業が関連事業の縮小に乗り出している状況であり、近いうちに事業をたたむところも出るだろう」と語った。
国内の風力の市場がこのように枯死危機に追い込まれたのは、政府の許認可規制のためだ。韓国風力産業協会によると、各種許認可の問題で係留中の風力発電事業が53ヶ所1８45.35メガワットに達している。今まで設置された全体累積容量（5６1メガワット）の3倍だ。システムおよび部品製造側で約2兆９０００億ウォン、関連する設計・機械・電気・土木などで1兆９０００億ウォンなど、総4兆８０００億ウォンの売上損失が発生している。
前政府の「緑のキャッチフレーズ」を信じて風力に飛び込んだ数多くのメーカーが、許認可の障壁に遮られ、事業を一度もまともにできないまま閉めるような状況に置かれたものだ。
風力発電の許認可規制は、大統領の指示さえ通じないほどきっちりとふさがっている。昨年5月、朴槿恵大統領は貿易投資振興会を主宰し、陸上風力の関係部処が協力し、立地規制の改善対策を用意することを指示した。
以来、環境部が事業の大きく進捗していた14団地のうち4団地に対して事業推進を通知したが、その後の許認可過程で、山林庁と地方自治体がブレーキをかけた。けっきょくは4団地中の3団地はまだ許認可の段階で足を縛られた状況だ。
問題は、このまま放棄するには風力発電市場の潜在力がとても大きいという事実にある。2０12年の世界の風力発電市場の総投資額は８3０億ドルだった。約1００兆ウォンに迫る規模で、すでに造船市場に匹敵する水準だ。再生可能エネルギーの拡散傾向を勘案すれば、2００兆、3００兆ウォンの市場に拡大すのは時間の問題だ。
業界関係者は、「規制に縛られ手も足も出せないでいると、この市場に参入する機会を永遠に逃すことになる」と心配した。
- 毎日経済_ノ・ウォンミョン記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2014-03-06 17:14:25
