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70万ウォンのスマートフォン補助金 大混雑の現場レポート

「iPhone 5s、3万ウォン」フォン仮店舗、猛威...住宅、オフィスビルで奇襲受付 

  • 70万ウォンのスマートフォン補助金 大混雑の現場レポート
  • 京畿道議政府に所在するオフィステルに用意された「トッタポン」営業所で女子職員が上手な腕前で加入者契約書作成を支援している [チュ・ドンフン記者]

最新スマートフォンを安く買う目的でインターネットサイトをあさっていた記者のレーダーに、はっと目を引く情報が浮かび上がった。「Galaxy S4 LTE-Eの分割元金5万ウォンで限定70名様」。

時間と場所を決めて60万~70万ウォンを超える爆弾補助金を乗せる、いわゆる「仮店舗フォン」仲介業者が出した情報だ。

真偽を確かめるために数回電話をかけたが、黙ったままで応答がない。すぐに車を拾って着いた所は築3~4年に見える、とある住居型オフィスビルの10階。こんなところに携帯電話の販売店があるのかとあちこちに視線を向けると、色あせたA4用紙を適当に貼り付けた「○○移動通信」の表札が見える。

ドアを開けて入ると、オフィスビルの中はすでに人だかりだ。30代前半の女性職員3人が、休まずに仕事をする。入ってきた順に身分証明書を受け取りコピー機に置く。床には今日受けることになるGalaxy S4の箱がきちんと積まれている。

1時間を待って順番が来た。すべての手続きがたった10分で行われた。出荷価格95万ウォンのスマートフォンが、本人確認の手続きもきちんと通さずに記者の手に入る。

「昨日、端末流通法(端通法)が通過するという消息に、各携帯電話メーカーが製造奨励金をびっくりするほど乗せたんですよ」。

契約書の作成を手伝っていた30代の女性職員がそれとなく話す。こんな渦中にも、オフィスビルの中に絶えず人々が入ってくる。社長とおぼしき40代の男性が、豪放な声で話しかける。「今日の準備量はぜんぶ出尽くしました。問い合わせ先を残していただければ、また良い機会があるとき連絡しますね」。

30~40人に達する待機者がむなしくきびすを返す。インターネットの掲示板を熱くした「226スマートフォン大乱」の実体だ。

問題はこのような爆弾補助金イベントが全国にわたり、1~2ヶ所ではなかったという点だ。端末流通法通過の可能性が高く占われた26日午後から、各種スマートフォンコミュニティの掲示板にはiPhone 5s、Galaxy S4などを安く買えるというメッセージが出始めた。

Galaxy S4 LTE-Eが最低5万ウォンほどで売られたことに続き、iPhone 5sは最低3万ウォンほどに分割元金が策定された。77プラン(月に7万7000ウォンを支払う料金プラン)に3ヶ月加入することを除けば、特に何らかの条件を設定してもいない。登録費やSIM費もぜんぶ免除される。移動通信社と端末機メーカーが合わせて、少なくとも70万ウォンほど補助金を支給したときに出せる価格帯だ。政府の原則的な27万ウォンを大きく上回る水準だ。

今年に入ってすでに3番めに出た爆弾セールだ。1月23日の「123大乱」、今月11日の「211大乱」に続き、半月ぶりに爆弾セールが再開したわけだ。パク・ヒジョン全国移動通信流通協会代表は、「インターネット使用に慣れた若年層だけにスマートフォンを安く買えるチャンスがめぐる、歪曲した市場を正すために移動通信会社とメーカー、流通業者が大きな観点から方法をさぐらなければ」と語った。

とは言え、国内の制限された市場をめぐってゼロサムゲームを繰り広げる移動通信社の立場からは、いつでも補助金競争を再開し得るという点で、これといった対策がないという悲観論も少なくない状態だ。国会で議論されている「端通法」もまた最終的な解決策ではないという指摘だ。韓国消費者院のイ・ギホン部長は、「問題解決のためには端末機市場と移動通信市場を完全に分離するのが最善だが、国内の現実からこれが可能かは疑問」とし、「最大限、移動通信料金競争を誘導する方向に政策を組み、補助金に偏った視線を料金中心に戻すことが最善」だと語った。
  • 毎日経済_ホン・ジャンウォン記者/チュ・ドンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-02-27 17:25:56




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