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東レ、全北セマングムに世界初のPPS一貫工場稼働


  • 東レ、全北セマングムに世界初のPPS一貫工場稼働
△写真=6日、イ・ヨングァン東レ尖端素材会長、日覚昭廣東レ社長とチュ・ヒョンファン産業通商資源部長官、ソン・ハジン全羅北道知事(左から)などが参加した中で、東レ尖端素材群山工場の竣工式が開かれた。 [写真提供=東レ尖端素材]

干拓地に造成されたセマングム産業団地のサッカー場30面サイズの土地に、無数のグレーのパイプラインが複雑だが規則正しく配置された化学工場が建った。東レ尖端素材が2年余りの工事の末に完成したPPS(ポリフェニレンサルファイド)群山工場だ。去る4月から商業生産を開始して稼動しているが、工場の稼働する音は聞こえない。地震が多くて厳しいことで定評のある日本の工場建設の規定通りに建てられた、最尖端の生産設備であるためだ。

日本系の総合化学素材専門企業である東レ尖端素材は、セマングムをPPSの生産拠点として中国進出に拍車をかける。東レ尖端素材は6日、全羅北道のセマングム産業団地で日覚昭廣東レ社長、李泳官(イ・ヨングァン)東レ尖端素材会長、周亨煥(チュ・ヒョンファン)産業通商資源部長官、宋河珍(ソン・ハジン)全北知事、鈴木秀夫中韓日本代理大使など200人あまりが参加した中でPPS群山工場の竣工式を開催した。

PPSはスーパーエンジニアリングプラスチックの一種で、耐熱性と強度に優れ、自動車のエンジンやモーターの周辺部品、電子製品のソケットなどに使われる。何よりもPPSは軽く加工が容易で、金属を代替する自動車の軽量化部品素材として脚光を浴びている。

PPS群山工場は日本の東レが860億ウォンを投資するなど、2018年までに3000億ウォンが投入される予定だ。セマングムに建てられた最初の外資系企業の工場であり、歴代最大規模の投資が行われているわけだ。

また世界をリードする企業の東レが、日本でのみ生産したPPS樹脂を初めて海外で生産することにした工場だという点でも意味がある。チュ長官は「昨年末に発効した韓・中自由貿易協定(FTA)を足場に通関時間を短縮するなど、さまざまなメリットを享受することができるだろう」と語った。

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  • < グローバルPPS市場規模の見通し >

PPS群山工場は、2014年7月に21万5000平方メートルの土地に着工して2年ぶりに完成した。この工場は世界初の、PPS原料から樹脂・コンパウンド(樹脂に添加物を混ぜて作る特殊用途のプラスチック)まで生産できる一貫工場だ。樹脂は年産8600トン、コンパウンドは年産3300トンの生産が可能だ。東レ尖端素材側はPPS群山工場を通じて、2023年までにPPS樹脂の輸入代替・輸出増大効果で1兆2000億ウォンと、新規直接雇用150人などの経済的効果を出すことを期待した。

イ・ヨングァン会長は「PPSの本格的な国内量産で輸入の代替はもちろん、海外進出を本格化するつもり」だと説明した。

東レ側は、PPS樹脂の韓国市場の規模は2016年の5500トンから2020年には8000トンに、世界市場も同期間に9万トンから14万トンに増加すると予測している。金額に換算すると世界市場の規模は2016年の10億ドル(約1兆1671億ウォン)から、2020年には16億ドル(約1兆8673億ウォン)に拡大するというものだ。東レグループはPPS群山工場を踏み台にして、PPS樹脂の世界シェアを現在の25%から2020年には35%まで引き上げるという戦略だ。
  • 毎日経済_群山=ユン・ジノ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-07-06 20:13:18




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