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韓国のCSLI、Googleが狙った仏の会社を買収

GALAXYフォンアプリ「S翻訳」開発したCSLI社/世界最古の翻訳SWメーカー「シストラン」買収 

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サムスンのGALAXYスマートフォンが、全世界の人々の「同時通訳」にアップグレードされる。GALAXY搭載の翻訳アプリ「S翻訳機」の開発会社である韓国のシーエスエルアイ(CSLI)は、世界最古の翻訳ソフトウェアメーカーのフランス「シストラン(SYSTRAN)」を買収し、翻訳言語の幅と深さが一層強化されるからだ。CSLIと投資銀行(IB)業界によると26日、CSLIは先月25日にフランス・シストランの経営権を最終的に買収した。

シストランは1968年に設立された最古の機械翻訳会社の一つで、フランスの現地取引所のユーロネクストに上場しており、52カ国の言語翻訳技術を備え、米国防総省に納入するほどの技術力を認められた企業だ。このようなわけで、GoogleとAppleなどのグローバルIT企業もシストランを狙ってきた。

しかしCSLIとシストランの両社は、昨年初めにヨーロッパおよびアジア圏の言語統合・共同技術開発をともに行うことで合意するなど、緊密な協力関係を維持しており、積み重ねた信頼をもとに今回の買収合併(M&A)を成功させたと伝えられた。「ダビデ」CSLIが「ゴリアテ」のGoogle・アップルを破ったようなものだ。

現在のS翻訳機は、韓国・中国・日本・英語など4カ国の言語のみ相互の交差翻訳が可能で、加えてドイツ・フランス・イタリア・ポルトガル・スペインは英語翻訳だけ支援し、合計8つの言語をサポートしている状態だ。今回の買収によってCSLIとシストランスの技術力が相乗効果を発揮すると、両社が保有している52カ国の言語を超えたものが、サムスンのGALAXYスマートフォンに実装される見込みだ。

CSLIのキム・ドンピル副社長は、「S翻訳機はビッグデータ技術を用いて、自然言語の翻訳に長けているという利点がある」とし、「海外メーカーの買収により、韓国語以外の外国語の自然言語の翻訳が可能になる見込み」と説明した。

一般的に、インターネット上で多く使われるGoogle翻訳は、単純な直訳レベルの翻訳品質を示す場合が多く、活用度が高くない状況だ。S翻訳機はこれを超えて、さまざまな日常表現を収集した後にビッグデータ技術で加工して、より自然な翻訳品質を示しているというのが業界の評価だ。これらの「質」が韓国語を越えて、全世界のさまざまな言語で展開されると、サムスンのGALAXYスマートフォンは「私の手の中の同時通訳」として位置づけられると予想される。

CSLIは今回のシストラン買収を土台に、世界的な認知度も向上させる効果を得られる。「無名」の韓国ベンチャー企業が一躍世界1位の翻訳ソフトウェアメーカーに変貌するわけだ。CSLIは「シストラン」ブランドの効果を享受するために、会社名を「シストランインターナショナル」と変更する腹案も持っていると伝えられた。CSLIはシストランの経営権持分38.04%を1570万ユーロ(約218億ウォン)で買い取り、残りの株式をユーロネクストで去る12日から公開買い付けを行っている。

予想される全株式の買収価格は3750万ユーロ(約521億ウォン)だ。

買収「実弾」も、スティック・インベストメント、韓国投資パートナーズ、ソフトバンクベンチャーズコンソーシアムで総550億ウォンを誘致し準備した状況だ。今回の買収の過程でCSLI納品業者であるサムスン電子も、全面的に支援したという裏話だ。
  • 毎日経済_カン・ドゥスン記者/ハン・ウラム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-26 17:18:39




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