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サムスン電子、「Gear S3」電撃公開…一回の充電で最大4日間使用


  • サムスン電子、「Gear S3」電撃公開…一回の充電で最大4日間使用
△写真=サムスン電子無線事業部のイ・ヨンヒ副社長が先月31日(現地時間)、独ベルリンのテンポドロームで最新のスマートウォッチ「Gear S3」を紹介している。

時計の円形デザインをかたどった舞台のライトが突然暗転し、ホログラム映像で「ギアS3」が空中に飛び出した。舞台を取り囲んだ薄い膜にサムスン電子の新作スマートウォッチが浮かぶ姿が見えるやいなや、イベントに参加した1500人のメディアと協力社は一斉にため息を漏らした。サムスン電子が欧州最大の家電展示会「IFA 2016」の開幕に先立って、独ベルリンで最新スマートウォッチ「ギアS3」を公開した。サムスンは2013年9月、「IFA 2013」の時に「Galaxy Gear」を公開し、初めてスマートウォッチ市場に参入した。以後「Gear Live」と「Gear S」を相次いで発売してスマートウォッチ市場をリードしたサムスン電子は、2014年9月のアップル社の「アップルウォッチ」公開後は主導権を完全にアップルに差し出すことになる。

世界のスマートウォッチ市場で、アップルは着実に50~60%台の占有率を維持して、サムスンは10%台前半に墜落したためだ。昨年9月に開かれた「IFA 2015」に先立って、時計の円形デザインを採用した「ギアS2」を市場に投入したことで、サムスン電子は再び自信を得た。製品に対する市場の評価が肯定的であるうえに、アップルが新製品を出せずに停滞したすきに、シェアを大きく引き上げたのだ。

さらにアップルのiPhoneユーザーもギアSシリーズを使用できるように互換性テストを実施するなど、アップルを正面から攻略している。サムスン電子の新作スマートウォッチの「ギアS3」もまた、一週間後に新製品をリリースするアップルに対する挑戦だ。また、後発走者としてサムスンを追撃する中国のファーウェイやレノボ、シャオミ、台湾のエイサーなどとも確実な格差をつけるという戦略だ。

サムスン電子は「ギャラクシーS7」と「ノート7」で体得した成功の方程式を、ギアS3にもそのまま適用した。既存のスマートウォッチで良い評価を受けた機能はすべて含まれ、欠点として指摘された電池の性能などは果敢に改善した。また、アップルはiPhoneただ一種類でスマートフォン市場に勝負することに対し、サムスン電子はSやA、Jやノートなど、さまざまなシリーズで市場を攻略している。スマートウォッチでも、ギアS3はS2を代替する製品ではなく、S2とともに選択肢に含まれる製品として作った。今後サムスンは「Apple Watch 2」の対抗馬としてギアS3だけでなく、S2とGear Fit 2などの多様な製品群を前面に出して、アップルと競合するという戦略だ。

前作のギアS2と同様に円形デザインを採用したギアS3は、ステンレススチール素材を使用して、なめらかでありながら伝統的な時計の印象を与える。手が触れる楕円形のボタンはポリウレタンで仕上げされ、22ミリ幅の標準時計バンドには水分に強く耐久性の良いシリコン素材を使用した。

この日の舞台で製品を紹介したサムスン電子無線事業部のイ・ヨンヒ副社長は、「尖端機能を持っているが、長年人々の心を動かしてきた時計という根本哲学は忘れなかった」と説明した。ギアS3は何よりも「時計」に忠実な製品だ。製品開発の段階から時計の専門家とじっくりと協業し、時計ならではのメリットを製品に盛り込もうと努力した。世界的な時計デザイナーのイヴァン・アルパ氏、工業デザイナーのアリック・レヴィ氏、高級時計専門のブロガーのアリエル・アダムス氏など、業界の専門家がギアS3の開発に参加した。ギャラクシーS7に初めて適用された「常時オンディスプレイ」も搭載し、一般的な時計のようにいつでも時間を見ることができるようにした。バッテリーが完全放電に近いほど少なくなっても、10時間以上は時間を確認することが可能となった。時計と呼ばれる機能を、さらに充実させたという説明だ。

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  • < 世界のスマートウォッチ市場の主要メーカーシェア >

ギャラクシーS7やノート7と同じIP68クラスの防水・防塵機能を採用しており、スマートフォンがなくても単独で使用できる機能も多くなった。代表的なものに、別途に衛星航法装置(GPS)と高度・気圧・速度計が搭載され、運動するときに便利に使用できるようになった。 LTE(ロング・ターム・エボリューション)のバージョンは、スマートフォンがなくても通話が可能だ。

円形のディスプレイに簡単な文字を直接書いて送信する機能も搭載した。緊急事態の時に、家族や友人などにSOSを送信する機能も追加された。スマートフォンなしでボタン部分を3回押すだけで良い。サムスン電子は、米国ではADT、韓国ではエスワンとパートナーシップを結んで、SOS機能に関連するサービスを準備する計画だ。

ギアS3はサムスンペイ(Samsung Pay)も搭載されている。特に近距離無線通信(NFC)方式のみに適用したS2に比べ、磁気セキュア転送(MST)方式もサポートし、モバイル決済の幅が広くなった。一回の充電で最大4日間使用できるように、バッテリーの性能も改善された。

多様な機能が搭載され、前作に比べてサイズが大きくなって肉厚になったという印象を与える。サイズや厚さなどを考慮すると、1.5倍程度に増えたという説明だ。また重さも57グラムに増えて、S2に比べて35%ほど重くなった。

ギアS3は早ければ10月から、世界での発売が予定されている。
  • 毎日経済_ベルリン=イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-09-01 09:40:43




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