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金のようなビットコイン、3年間に1200倍↑ 韓国も加盟店初取引

現代版チューリップ…ドクター・グルーム「米の量的緩和がバブルをさらにあおる」 

新しい貨幤…国境超越した移動性・発行制限は価値安定的
ビットコインを買うために国内で唯一のビットコイン取引所コビット(www.korbit.co.kr)に接続し、案内に従って携帯電話で本人認証を受けて口座を作った。数学問題を直接解いてビットコインを得る方法(採掘)もあるが、専門装備を使わずに一般PCで一週間採掘しても、得るのは1ウォンぶんにもならないビットコイン。証券取引所で株を買うように購入するのが現実的だ。

コビットに加入すると自動的に自分の財布が作られた。取引所で買ったビットコインを入れたり、財布アドレスを利用して送金したり品物を買うことに利用できる。

口座にウォン貨30万ウォンを振り込んで20分ほど経つと、サイト承認が下りて取り引きできる状態になった。1ビットコイン(BTC・ビットコイン単位)価格は振り込む時より3万ウォンほど落ちている。25万ウォンで0.2BTCを注文した。40分ばかりして注文が締結され、財布の中に手数料1%を差し引いた0.198BTCが入った。友達にビットコインの財布アドレス住所を尋ね、電子メールのアドレスのように、サイトに入力した後に0.1BTCを送った。ほとんどリアルタイムで友達の財布にビットコインが移された。

ビットコインの購入と送金は思ったより難しくなかった。海外に巨額を送金すると言っても、ネットワーク手数料0.0002BTC(約250ウォン)だけ出せば良い。ビットコインの未来に対する展望は明らかに食い違っている。国境を超越する移動性を長所に、未来の通貨になるはずだという展望があるかとおもえば、一時の流行にとどまると見る観点もある。

‘ネクストマネー’として定着すると見る側では、ビットコインの無政府性と自律性などを高く評価する。利用者たちが自ら作り出して流通するシステムなので、集団知性が集まることができるという主張だ。中央銀行が貨幤発行を増やしたり減らしたりできるのと異なり、ビットコインは発行限度が決まっていて比較的安定的だと言う長所もある。

<写真キャプション:国内で最初にビットコインを受け付けるパリバゲット仁川市庁駅店で2日、顧客がビットコインを使ってパンの代金6000ウォンを決済している。>

特に不振を受けている既存の金融システムに対する代案的性格が強い。救済金融のために銀行預金損失を避けられなかったキプロスで、ビットコインが脚光を浴びたのはこのような理由からだ。また中央銀行の量的緩和政策で資産価値の下落を経験した人々にも、ビットコインは‘救世主’のような存在とされるかもしれない。

期待する側でもいまのところは可能性に重きを置いている。仮想貨幤の専門家らは銀行と政府がビットコインで資金をやり取りすると費用が大きく節減されると考える。インターネットがネットスケープが現われる前までは使い物にならないと評価されもしたという点を例としてあげる。

一方、「ビットコインは21世紀のチューリップ詐欺」という軽蔑も絶えない。ユーロ・パシフィック・キャピタルのピーター・シフ最高経営者は「ビットコイン熱風は1630年代オランダのチューリップバブルの21世紀バージョン」と皮肉った。当時1億ウォンという値を呼んでいたチューリップブームが400年あまり過ぎた現在、ビットコインで再現されているという憂慮だ。当時、チューリップバブルが消えると価格は一日で暴落した。チューリップを買おうと金を借りた人々は借金の山にへたり込み、オランダは経済恐慌に陥った。

去る1月だけを見ても、ビットコイン1つで20ドルのピザ1枚が買えた。ところで、この値は1年も経たずに金1オンスの値段(1250ドル)と並ぶようになった。身代が60倍も跳ね上がったのだ。ファイナンシャルタイムス(FT)は2日、「経済史を書く人々は歴代の資産バブルのリストにビットコインという仮想通話を追加することになるかも知れない」と予測した。ウォールストリートの代表的悲観論者である‘ドクター・グルーム’マーク・ファーバーはCNBC放送でビットコインをめぐって巨大な投機バブルが立ち込めたと憂慮し、米国中央銀行が貨幤を継続して刷り出す「量的緩和」がこれをより煽っていると指摘した。

このようにビットコインの限界は明らかだ。価格が急騰落し、ビットコインと財貨・サービスを交換するところに問題がある。実際、今年に入ってビットコイン価格が急騰し、米国やカナダなどの商店では一日に何回かずつビットコイン価格表をつけ替えなければならなかった。

イ・チャンソンLG経済研究院研究員は「ビットコインプロジェクトはグローバル金融危機以後、量的緩和に出た中央銀行に対する反発心理などが一団となって現われた一瞬の流行として終わってしまうこともあり得る」とし、「グローバル金融システムの重要部分を占めるよりは、制限された領域で使われる程度で生き残る可能性があると思う」と分析した。
  • 毎日経済_ファン・ジヘ記者/イ・ギョンジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-12-02 17:37:31




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