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韓国の景気、IMF危機の時よりはるかに良くない

一日中靴を磨いてわずか2万ウォン 

  • 韓国の景気、IMF危機の時よりはるかに良くない
  • 表:韓国の廃業者数 [資料:統計庁]

「実は16年前のIMF危機の時よりはるかに良くない。あの時は崩す貯金もあったが…。この頃は市場で契も消えました。転がす金があればこそ契をやるでしょう」。

ソウル市の東大門・新平和(シンピョンファ)卸売り市場で40年余り服屋をしているチェ・グムシルさん(仮名・63)は虚脱した表情を隠せなかった。彼は「それもとっておいた財産や、金を貸してくれる者がいなければ持ちこたえることはしんどい」と吐露した。

毎日経済企画取材チームが先月26~30日、鐘路・市庁駅・明洞・東大門・竜山・九老・新林洞・忠武路などソウル市の20ヶ所余りで庶民の現場景気を集中点検した結果、「生活がすごく大変だ」と言う哀訴が続いた。

今年、経済成長率3%に肉迫、貿易収支連続22ヶ月め黒字、1人当り国民所得2万4000ドルなどバラ色の展望が続いているが、肌で感じる体感景気と経済指標のあいだの乖離が大きい。潜在成長率を下回る「低成長症」にかかり、温もりがきちんと拡散しないせいだ。特に生活苦に悩まされるある庶民は、「状況がこうなのに政治圏は政争にとらわれ、経済をいかすことは等閑視されている」とし、「政府と国会が口先だけで生活苦を叫び、現実は変ったものはない。少しでも現場の景気を察することがあるのか」と鬱憤を吐いた。

ソウル市の市庁駅近くで靴屋を運営するパク・ムニルさん(仮名・58)は堂々とした大企業で18年勤めたが、靴磨きの仕事は9年めだ。パクさんも今がIMFの時より難しいと吐露した。先月28日、一日中働いて稼いだ金はわずか2万3000ウォン。その日は外で食事をしタバコを吸って1万1000ウォンを使った。

シン・ミニョンLG経済研究院経済研究部門長は「ベビーブーマー(1955~1963年生まれ)世代を中心に自営業に跳びこんだ人々が多い」とし「景気は良くないのに出血競争が続き、閉業する自営業者が続出している」と診断した。

ソウル市中区西小門洞で中華料理店をする金某さん(35)は、去年は月に300万~400万ウォンは稼いだが今年は半分にもならない。8年間中華料理店を経営してきた彼は、「今年が一番大変だ。サラリーマンの会食も減った」と語った。

竜山電子商街、新林洞食堂横丁、鐘路貴金属商街などにも「不況の影」は濃かった。竜山電子商街でカメラを売るホン・サンス(仮名・37)さんは「今年の売上げは去年の3分の1くらい」とし、「家賃の支払いもたいへんで、低い金利で貸出限度をちょっと上げてくれれば良いのに」と語った。

今年3月末現在、国内世帯の平均負債は5818万ウォンで、前年より6.8%増えた。金融負債と賃貸保証金すべてが増加したせいだ。

*契:主に経済的な互助を目的に作る協同組職。「親睦契」やなど。日本の頼母子講に似たもの。
  • 毎日経済_企画取材チーム=経済部=ファン・インヒョク(チーム長)/シン・ヒョンギュ記者/チョン・ボムジュ記者/イ・ヒョンジョン記者/流通部=ソ・チャンドン記者/社会部=ユン・ジンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-12-01 18:40:59




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