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韓国でも炭酸水が人気に、市場は年平均40%成長


  • 韓国でも炭酸水が人気に、市場は年平均40%成長
  • ディスカウントストアの飲料売場に陳列された炭酸水の商品。

韓国国内の炭酸水市場の成長の勢いが急だ。2010年の75億ウォンから年平均40%ずつ増加していたものが、昨年には195億ウォン規模にぐっと大きくなった。業界関係者らは、今年は前年対比で約50%大きい300億ウォンに達するだろうと推定している。成長率が10%程度のミネラルウォーター市場と比較すると驚くべき速さだ。

炭酸水の人気が上昇したことをうけて、炭酸水のメーカーは歓声を上げている。トップ3のメーカーである「一和」「ロッテ七星飲料」「ハイト真露飲料」は昨年に炭酸水の売上がそれぞれ33%・283%・160%増加した。

炭酸水の清涼でクールな味が、炭酸飲料に飽きた消費者の味覚をつかんだわけだ。消化促進や皮膚美容などの効果も人気を得るのに一役買った。特に最近のドラマ、「星から来たあなた」で「チョン・ソンイ」が炭酸水を作って飲むシーンが出てから消費者の関心にさらに火をつけた。

韓国炭酸水協会のチャン・デソン会長は、「何年か前まで炭酸水を買って飲む人はあまりいなかった。輸入炭酸水を購入する一部の消費層がいるだけだった。価格も今よりもっと高かったため大衆化しなかったが、最近3年間でコーヒー専門店や量販店で炭酸水を求める消費者が大幅に増えた」と明らかにした。

現在、一和やロッテ七星飲料など国内メーカーの炭酸水製品の価格は、量販店基準で約1000~2000ウォン(250~330ml)ほどだ。

ACニールセンによると、国内炭酸水市場の1位は「チョジョン炭酸水(42%)」。次に輸入製品の「ペリエ(36%)」が続き、「トレビ(13%)」が追撃している。ハイト真露飲料の「ディアマン(DiaMant)」と東遠F&Bの「ディトク(d・toc)」も後発走者として競争に参加しているが、まだシェアはわずかしか取れていない。

チョジョン炭酸水は過去に「メッコール」で有名だった一和が発売した炭酸水だ。世界3大ミネラルウォーターのひとつである忠清北道清原郡の椒井里(チョジョンリ)のミネラルウォーターだけで作った産地の利点が際立った。今年、チョジョン炭酸水は消費者の目に入りやすく、手が出るように、容器の包装など、製品デザインを新たにした。昨年のチョジョン炭酸水の売上は60億ウォン。今年は100億ウォン達成が目標だ。

「トレビの泉」「ディアマン」などの売り上げが伸びる

飲料業界、猫も杓子も生産ライン構築を検討

炭酸水製造機の市場競争、熾烈になる見込み


一和のイ・ウォンソク広報部長は、「今までは会員制の形で、定期的に配達する販売が主だった。最近は大型マート3社を中心に、販売網を広げている」と説明した。

ロッテ七星飲料の「トレビ」は、昨年の売上が前年対比で3倍近くに急増した。最近はレモン・ライム・プレーンで味を多様化するなど、本格的に戦列を練るようすだ。コーヒー専門店「エンジェリナス(Angel-in-us)」と一緒に出した、エスプレッソコーヒーに炭酸水を入れて作った「キスオブトレビ」も目を引く。

市場に出回っている約30種類の炭酸水のうち、国内製品5種を除いてはすべてが輸入品だ。特にフランス産の「ペリエ」は1990年代初めに国内に入ってきた後、輸入品の中でも最も多くの人が求める製品だ。その次に人気が高い輸入品は、クリントン大統領が好んで飲んだニュージーランド産の「antipodes」をはじめ、イタリア産の「サンペッレグリーノ」やドイツ産の「ゲロルシュタイナー」などがある。

炭酸水市場が急成長し、市場への進出を図る企業も続々と現れている。南陽乳業・農心・廣東製薬など、いくつかの飲料メーカーが炭酸水の生産を検討していると伝えられた。チャン・デソン会長は、「炭酸水はミネラルウォーターに二酸化炭素を注入すればよいので特別な技術開発を必要とせず、生産ラインを構築するのは難しくない。飲料メーカーは全体的に炭酸水の生産を検討している雰囲気だ」と語った。

炭酸水人気とともに、炭酸水製造機の市場も熱くなる雰囲気だ。昨年末、サムスン電子が炭酸ガスボンベを内部に設置し、炭酸水を作って飲む「サムスンジペル・スパークリング冷蔵庫」を出荷して、炭酸水製造に対する一般の人々の関心がより高まった。スパークリング冷蔵庫の以前にも、国内の炭酸水製造機の市場規模は約300億ウォン程度形成されていた。このうち95%以上をイスラエルの製品「ソーダストリーム」が独占してきた。ソーダストリームは10万~60万ウォン台になる価格にもかかわらず、クチコミに乗って飛ぶように売れた。

ある炭酸水メーカーの関係者は、「近いうちに国内に炭酸水製造機メーカーが登場するものと見られる。競争が激しくなると、製品の価格が大幅に低下する。炭酸水はさらに大衆化するだろう」というバラ色の展望を語った。
  • 毎経エコノミー_ソ・ウンネ記者/写真_ユン・グァンシク記者
  • 入力 2014-06-02 09:03:54




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