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韓国 コメ関税化を先送れば市場の20%が輸入米になる可能性

フィリピン、5年間猶予の条件受け入れ、2倍以上増やし...韓国で適用すると輸入米が市場の20%蚕食 

  • 韓国 コメ関税化を先送れば市場の20%が輸入米になる可能性
フィリピンが「コメの関税化」を猶予を受けるかわりに、義務的に輸入しなければならない米の量を5年間2000俵以上増やすことで事実上、世界貿易機関(WTO)の加盟国と合意したと伝えられた。コメの関税化を放棄する対価として、莫大なコメ輸入量に耐えなければならないわけだ。フィリピンの事例を適用すると、韓国がコメの関税化を放棄する場合は輸入米が韓国国内市場の20%以上を蚕食し、コメ価格の暴落可能性が提起される。

15日、韓国の農林畜産食品部と産業通商資源部などによると、フィリピンのプロセソ・アルカラ農務長官は最近、韓国を含むWTO加盟国の関係者と会い、5年間のコメの関税化義務を免除される代わりに、コメの義務輸入量を80万5000トン(約1000万俵)まで増やし、他の製品を追加開放することで事実上合意したと伝えられた。政府の高位関係者は、「フィリピンのコメの関税化ウェーバー(免責条項)は4月に否決されたが、その後米国などの主要国が同意して、近いうちに妥結する見通しだと聞いた」とし、「その代わり、輸入しなければならないコメの量を5年後には現在よりも2.3倍に増やし、他の分野の開放も拡大するということ」だと語った。

フィリピンはコメの関税化を行わない代わりに年間35万トン(437万俵)の米を義務的に輸入しているが、2017年にはこれを80万5000トン(1006万俵)まで増やさなければならない。今年の6月までにさっそく輸入量を64万5000トンに増やさなければならず、来年から3年間は毎年80万5000トンを義務輸入しなければならない。5年間で約166万トンほど追加輸入するわけだが、これは2075万俵に相当する量だ。

近いうちにコメの関税化の可否を決定しなければならない韓国も赤信号が灯った。韓国がフィリピン方式で関税化を放棄し、コメの義務輸入量を2.3倍に増やすと、5年後には今の輸入量である年間40万9000トン(511万俵)より53万トン(600万俵)増の94万トン(1175万俵)を輸入しなければならない。このようになると、5年後には韓国のコメ消費量(約5000万俵)の20%以上が輸入米でうまることになる。フィリピンはMMA(最少輸入)量を80万トンに増やしても、フィリピンのコメの年間消費量は韓国よりもはるかに多い1290万トン(2012年基準)であるため、輸入量は全体消費量の6%程度にとどまる。したがって、韓国はコメの義務輸入量が増えればコメ価格の暴落が懸念される。

コメの価格が下がると農家に政府が補てんしなければならない変動直払金の規模も大きくなるため、財政の健全性も悪化すると憂慮される。

一方、コメを関税化する場合に現在議論されている300~500%程度の関税率が設定されると、米国・中国産のコメの価格が韓国産よりも高くなるので、輸入米が当分の間入ってくる可能性は低くない。このためにコメの義務輸入量を増やすことよりも、コメの関税化がより効果的なコメ産業の保護政策だというのが専門家らの説明だ。
  • 毎日経済_シン・ヒョンギュ記者/キム・ユテ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-15 17:33:33




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