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SKハイニックス「東芝3兆ウォンの賭け」 成功時には


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SKハイニックスが東芝のメモリ事業部門買収戦に株式投資提案書を提出したことで、サムスン電子が独走していたNAND型フラッシュメモリ市場で再編が行われるきざしだ。 SKハイニックスの立場では、果敢な賭けを通じて「東芝・ウエスタンデジタル」と連合軍を形成すれば、この分野の競争力を一気に引き上げるチャンスをつかめることになる。

SKハイニックスは7日、照会公示を通じて東芝買収戦参加の事実を公式化した。日本で今月初めに行われた入札には、ウエスタンデジタル(Western Digital)を含めて10社が参加したと伝えられた。早ければ今月の中旬、優先交渉対象者が選定される予定だ。

ウエスタンデジタルは子会社のサンディスク(SanDisk)と、日本でNAND型フラッシュの生産工場を共同運営して協力関係を維持しているので、優先交渉者になる可能性が高いと見込まれている。しかしウェスタンデジタルの財政支援の意思は大きくないうえに、サンディスクとの合弁法人運営のほかに資本参加で得る実益があまりなく、今回の入札参加は関心を表明している線にとどまるだろうという解釈も出ている。

このようなことから、NAND型フラッシュに大挙投資すると発表したSKハイニックスが、最も強力な引受対象者として浮上するだろうというのが市場の観測だ。このようなことから、SKハイニックスが東芝・ウェスタンデジタルにつながる連合軍を形成し、独走するサムスンの対抗馬になることが起こりうる。

SKハイニックスはDRAM事業で世界第2位の座を維持しているが、NAND型では垂直積層工程に限界を見せ、昨年までは赤字を出した。去る第4四半期も、NAND型の売上げの割合は前期の28%から25%にむしろ減少するなど、NAND型事業に困難をきたしている。

しかしSKハイニックスは最近、積極的なNAND型フラッシュ分野に対する投資と、SKマテリアルズとLGシルトロンなどを買収し、半導体事業で旺盛な買収・合併の食欲を誇っている。また米国のストレージメーカーであるシーゲイト(Seagate)社とも交渉を進めている。これらの動きを見るとき、引受の意志が十分にあるというのが業界の分析だ。

このほか買収戦に参加した10社のうち、中国系企業の参加の可否にも関心が集まっている。中国企業の中で最も有力な候補は、メモリ半導体事業に乗り出した清華ユニグループ(Tsinghua Unigroup)だ。東芝の技術力に中国の資本力が加わった場合、NAND型業界全体の構造変化も予想されるが、われわれとしてはありがたくないことだ。

一部ではSKハイニックスの東芝買収は、サムスン電子にも肯定的だという解釈も出ている。これまでにDRAM市場から独キマンダ(Qimonda AG)社と日エルピーダ(ELPIDA)が退出した後に業界は3強体制に寡占化され、超好況を享受したという点が根拠だ。

SKハイニックスが優先交渉者になるならば、最後の関門は日本政府と世論だ。

日本経済新聞などの日本メディアは、東芝が出した株式19.9%が議決権行使などには不足し、日本政府が審査するところに時間がかかるなど、株式売却の過程は順調ではないだろうと予想した。
  • イ・ドンイ記者
  • 入力 2017-02-07 17:40:18




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