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韓国不動産市場は両極化 大型物件は「空室大乱」

スーパーリッチ「中小好き」...「空室大乱」大型は冷や飯 

#1 ソウル江南区・駅三洞のA公認仲介所に60代の夫婦が訪れた。大企業の副会長に引退したというBさん(61)は、退職金と個人のこづかいに銀行融資を加え、70億ウォンのビルを購入する計画だ。駅三駅の裏側に位置する敷地580平方メートルの6階建ての建物にツバをつけたBさんは、「ビルの収益率は年5%ほど出るが、銀行利子よりも2倍も高い」と語った。

#2 ソウル鍾路区・瑞麟洞(ソリンドン)の清渓川に面した瑞麟ビル。韓国化粧品が今年3月、ハナ資産信託と1520億ウォンで売却契約を締結したが、結局失敗に終わった。買い手が投資資金を集められず、約束した期限内に取引を成立させることができなかったからだ。不動産業界の関係者は、「価格がさらに下落するとみて、みんな観望している状況だ」と述べた。

商業用ビル市場が両極化している。数百億~数千億ウォン規模の大型オフィスビルは、景気低迷の余波で現金を確保しようとする企業が大挙社屋の売却に乗り出したものだが、買い手がなくて物件は継続して溜まっている。一方、「スーパーリッチ」が大挙投資に乗り出して、100億ウォン前後の中・小型ビルは品薄状態が起こっている。

300億未満は売り物無くて売れず、300億以上は買い手無くて売れず

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26日、不動産業界によると商業用ビル市場に大型オフィスビルの売り物があふれている。中区会賢洞2街の「ステートタワー南山」、鍾路区清進洞の「清進8地区オフィスビル」、鍾路区仁義洞の「路プレイスビル」など1000億ウォン以上のビルが10余り市場に出てきたが、乙支路2街の「ファインアベニューA棟」オフィスビルと中学洞の「ザ・ケイ・ツインタワー(The-K Twin Towers)」などの外国人が買収した2件と、ある個人投資家が1000億ウォンで買収した江南駅の旧ニューヨーク製菓ビルなど、数件以外は取引がほとんど成立しなかった。

このような現象は「空室大乱」だからだ。コールドウェルバンカー・ケイリアルティのイム・ドクスン代表は、「数ヶ月ずつしか賃貸料を受け取っていない‘レントフリー’が盛んなほど空室が深刻なうえに、韓国電力などの主要官公署が地方に移転すると、優良入居者の確保がますます困難になって、収益率もそれに連れて落ちると判断した投資家は買収を躊躇するだろう」と説明した。

最近、証券・銀行・保険会社などが支店縮小と構造調整のために社屋を売り出したことから、オフィスが一時的に急増した影響もある。

一方、中・小型市場は水を得た。建物取引専門会社のアールコリア・アセットによると、売買価格300億ウォン以下の中・小ビルは今年の上半期、江南区でのみ60件が取引されており、昨年の同じ期間(53件)よりも増えた。取引金額も6000億ウォンに、前年同期との対比で36.3%増加した。フリーエム不動産仲介のイ・ヂュハン理事は、「敷地面積660平方メートル以内、5~6階建ての建物が最も人気が高い」とし、「とんでもなく価格が高いものを除いては、続々と取引が行われている」と語った。

当分の間、大型オフィスビルは長い冬を経験すると思われる。

米国系不動産コンサルティング会社であるクッシュマン・アンド・ウェイクフィールドコリアによると、この第1四半期のソウルのオフィスビル空室率は12.4%で、その前の四半期より0.6%ポイント上昇した。江南圏域は年末、韓国電力本社と子会社が次々と地方に移転するなど、今後1~2年間は空室がさらに増える見通しだ。汝矣島圏域も離脱する企業が増える傾向にあり、高い空室率が相当期間続くものと見られる。
  • 毎日経済_コ・ヂェマン記者/イム・ヨンシン記者/写真=キム・ヂェフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-26 17:21:55




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