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カジノリゾート「パラダイスシティ」仁川にオープン

韓流観光「大当たり」狙う 

  • カジノリゾート「パラダイスシティ」仁川にオープン
  • < 田必立(チョン・ピルリプ)会長 >

仁川国際空港から南東へ車で5分も走ると、Y字状の巨大なリゾートだけが目の前に広がる。ロビーに入る道にある屋外噴水台には、黄金の王冠をかたちどった崔正化(チェ・ヂョンファ)の作品「ゴールデンクラウン(Golden Crown)」が設置されて来場者を迎えてくれる。ロビーに入ると有名作家ダミアン・ハーストの、伝説のペガサスをモチーフにした造形物「ゴールデンレジェンド(Golden Legend)」が翼を広げて立っている。まるで美術館に来たような錯覚をおこさせるここは、仁川・永宗島(ヨンヂョンド)の国際業務地区に造成された東北アジア初の複合リゾート「パラダイスシティ」だ。

ロビーを通ると、建物の中央部である「WOWスペース」の天井には6200個以上のクリスタルで製作した巨大シャンデリアがかかっている。MOOINの作品「ユアクリスタル(Your Cristal)」だ。 20分間隔でクリスタルの装飾が雨が降ったように動き、幻想的な雰囲気を演出する。右側を見ると国内最大規模の外国人専用カジノが目に入ってくる。 1万5529平方メートル(約4700坪)規模でサッカー場よりも大きなこのカジノには、夜景を楽しみながらゲームをすることができる「スカイカジノ」もある。すでに噂を聞いてきた外国人観光客がゲームを楽しんでいる。

「韓流5.0」基盤のアートテインメント複合リゾートを標榜するパラダイスシティが20日オープンした。韓流5.0はホテル、カジノ、コンベンション、ショッピング、スパ、公演、クラブなどのさまざまなエンターテイメントを結合し、外国人観光客に新しい韓流を披露するという概念だ。これを土台に永宗島を米国ラスベガスのように、エンターテイメントとマイス(MICE)産業の中心地として育成するというものだ。

パラダイスシティの敷地はサッカー場46倍の大きさの33万9000平方メートル(約10万坪)規模で、ホテルやカジノとコンベンションが第一次として造成され、来年の上半期にはプラザやスパ、クラブや劇場などの多様な観光・レジャー施設が建設される計画だ。パラダイスグループと日本のエンターテイメント企業セガサミーホールディングスの合弁会社であるパラダイスセガサミーが推進した事業で、2014年11月に着工した。第一段階の事業費だけで1兆3000億ウォンに達する。

リゾートオープンを記念して開かれた記者懇談会で、田必立(チョン・ピルリプ)パラダイスグループ会長は「パラダイスシティを全世界の人々が楽しむことができる韓流代表旅行地(K-Style Destination)として作る」とし、「外国人観光客2000万人時代に備えて国内外の観光需要を促進し、沈滞している観光産業に新しい活力を吹き入れる」と強調した。チョン会長は「パラダイスシティは観光産業のファーストムーバー(First Mover)であるパラダイスグループが最も得意とする挑戦」だとし、「複合リゾートは国の経済に寄与する核心的な未来成長動力産業で、パラダイスシティを通じてグローバル複合リゾート企業に跳躍するだろう」と付け加えた。

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パラダイスシティは地下2階~地上10階建ての建物で客室が711室あり、三方向に伸びていくY字状に設計されたことが特徴だ。 Y字形状の中心空間であるWOWスペースを中心に、それぞれ120メートルの長さで建てられた3つのウィングは、家族アミューズメント施設、カジノ、コンベンションなどにつながっている。

1階には「インペリアルトレジャー」を含む6つのレストランとバー、国内では最大規模の外国人専用カジノ「パラダイスカジノ」、国内特級ホテルの中では最大規模のグランドボールルームを持つ「コンベンション」が作られる。 4~10階にはパラダイスホテル・リゾートの客室があり、3階には3つのラウンジと屋内・屋外プール、スパ、サウナ、フィットネスゾーン、キッズゾーンなどの多様な付帯施設を備えている。

建物は西洋の伝統的な建築様式を現代化した「コンテンポラリーデザイン」をもとに、文様・色彩など東洋的なコンテンツを組み合わせた。パラダイスシティのあちこちにはダミアン・ハースト、草間彌生、スボード・グプタ、イ・ガンソ、オ・スファンなど国内外の有名作家の作品100点あまり、総2700の芸術作品が展示される。

地理的な立地も強みだ。空港鉄道を利用すればソウルから40分で到着することができ、仁川国際空港からは磁気浮上列車(リニアカー)とシャトルバスで接続され、外国人観光客の訪問も容易だ。北京・上海・東京などの東北アジア地域の大都市から1時間30分以内の距離に位置し、アクセシビリティの面でも優れている。パラダイスグループはパラダイスシティのオープン初期には年間150万人が訪問すると推定している。

今後は50年間の運営で78万人の雇用創出、8兆2000億ウォンの生産誘発効果、3兆2500億ウォンの付加価値を創出することができるという予想も出した。

ただし中国のサード報復以来、これまで国内のカジノ業界の「大手」に選ばれてきた中国人観光客の減少は変数として挙げられる。これを克服するために、パラダイスシティは今後は市場を多様化して、新たな市場と需要を創出するという構想だ。

チョン会長は「中国のカジノの主顧客はハイ-ローラー(high-roller/大きな金額を賭けるギャンブラー)」が中心で、彼らは団体観光客というよりも個人的に行動する傾向があり、影響は比較的小さいことは事実」だとしながらも「守りの観点から、市場の多様化を考えて備えている」と述べた。

第2段階事業の青写真も示した。コンテンツ関連でのショッピングを行えるプラザ、3000人を収容できるクラブ、温泉と欧州スパを結合して2000人まで収容することができるスパ、超現実空間で構成する家族型エンターテイメント施設「ワンダーボックス」などが2段階事業として予定されている。

チョン会長は「文化的複合空間であるサブカルチャーマーケットは2万人を収容できる空間で、さまざまなイベントが繰り広げられるだろう」とし、「複合リゾートとしての名目を備え、韓流を世界に知らしめたい」と説明した。
  • 毎日経済_チェ・スンヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-04-20 20:30:03




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