「サード」乱気流、韓国LCCの選択は…「中国の代わりに日本」


中国のサード(高高度ミサイル防衛システム/THAAD)配備に対する報復の長期化によって、国内の免税店・観光産業だけでなく航空業界の勢力図も逆転している。韓・中の団体観光の需要が絶たれ、中国の空の道がぎゅっと閉められるやいなや、代替として日本市場が大きな反射利益を得ている。円安現象が続き、日本旅行のメリットが大きくなったという点も要因とみられる。特に中国旅行の「温度計」の役割を果たすローコスト航空会社(LCC)で、このような現象が顕著に現れている。

5日、毎日経済新聞が「ジンエアー(Jin Air)」「済州航空(JEJU Air)」「ティーウェイ(tway)」「イースター航空(Eastar Jet)」「エアプサン(Air Busan)」「エアソウル(Air Seoul)」などの6大国籍LCCの路線計画を分析した結果、今年に入って中国に新規就航した航空会社は皆無であることが調査からわかった。一方、日本では今年だけで10路線(下半期就航計画を含む)が新たに生じた。

東南アジアへの空の道も大きく開かれた。ダナンとニャチャンなど人気観光地のあるベトナムへ4路線が開設され、台湾とグアムなどにもそれぞれ1路線が新規就航して韓国とさらに近くなった。

中国は新規就航はおろか、逆に路線が無くなっている状態だ。中国の路線8つを運営していたイースター航空は3月、朝鮮族のビジネス需要が多い清州~延吉路線だけを残し、残りの7路線は中断(運休)に入った。ジンエアーも4つの中国本土路線のうち、襄陽~上海、済州~西安、釜山~無錫の3路線は運休中だ。

中国ではなかなか金を稼ぐことができず、大型航空会社も息抜きに入った。アシアナ航空は最近、中国路線に投入した250~280席規模の中型機(A330・B767)の代わりに170席規模の小型機(A321)を使用することで比重を調節した。中国の売上げの割合は19.5%で、他の航空会社(平均11%)に比べて大きいだけに、急激な衝撃を低減するための苦肉の策というわけだ。

LCC業界の関係者は、「サードの打撃などで事実上ユカー(中国人観光客)の団体観光はなくなったが、運航余力をそのまま落とすことはできない」とし、「減った中国の比重のぶんだけ近くの日本市場を育てている」と雰囲気を伝えた。

実際、日本は「中国反射利益→供給拡大→需要拡大→供給の再拡大」という好循環構造に足を踏み入れた。今年は仁川~東京などの大都市を結ぶ段階をこえて、両国の地方空港を行き来する路線までこまかく生まれている。それほど観光需要が多様になったという意味だ。エアプサンは日本を訪れる観光客が増えるやいなや、先月8日に大邱(テグ)と成田を結ぶ週7便の路線を新規就航した。大邱~大阪は1日1便から2便へ、大邱~札幌は週3便から5便に増やした。

イースター航空は1日、仁川~札幌間週7便の定期便を就航しており、ティーウェイ航空もこの日に釜山~大阪路線を新設して対抗した。ティーウェイ航空は9月には済州~成田を結ぶ路線を運営する計画だ。 後発LCCのエアソウルは仁川~熊本線を運営し、下半期に大阪や成田などに拡大する方針だ。

供給が大きく増えて、需要が追い付いた。日本の観光庁によると、日本を訪れた韓国観光客は前年同期比で85%増えた55万8900人(5月時点)となった。日本を訪れた全外国人観光客の4人に1人(24.4%)が韓国人というわけだ。航空業界の関係者は、「円安現象が依然としているうえに、サード葛藤で韓国観光客が中国の代わりに日本を好む流れが強くなった」と分析した。

ただし日本・東南アジアなどの代替路線の拡散も、サード事態が長くなると業界に対する打撃は避けられないという観測も提起される。ある航空会社の代表は、「昨年から韓・中路線を減らし、代替路線を増やして耐性を大きくしてはいるが、ビジネス需要に打撃を受けると問題は大きくなる」と懸念を示した。
  • 毎日経済 キム・ヂョンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-07-06 01:11:41