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韓国の小型車市場、なぜ継続して縮小するのか


  • 韓国の小型車市場、なぜ継続して縮小するのか
一時は国民車として国内自動車市場を主導した起亜自動車「プライド(Pride)」などの小型車が消費者に敬遠されて、国内の小型車市場が枯死する危機に処した。原油安によって小型車はもちろん軽自動車まで魅力が消えるうえに、より大きな車を好む傾向の中で競争力を失っているからだ。

21日、完成車メーカーによると今年の上半期の現代自動車「アクセント(Accent)」、起亜「プライド」、韓国GM「アベオ(Aveo)」などの小型車3車種の販売台数は5528台と集計された。同じ期間の乗用車市場全体の規模64万5405台に比べると比重は0.9%にも満たないわけだ。

小型車の立地が狭くなり始めたのは昨日の今日のことではない。 1997年には小型車の占める割合は17.7%に達した。とは言え、以後は下落傾向に入って継続して下り坂を歩み、2008年からは5%以下に低下した。 2012年4.2%、2013年3.8%、2014年3%、2015年2.1%、2016年1.4%で、最近の5年間は下がり続けているが、今年は上半期の時点で1%未満まで落ちたわけだ。

軽自動車も同じだ。 2012年17.3%、2013年16%、2014年15.4%、2015年13.1%、2016年12.9%から今年の上半期は10.9%に減った。このままでは2つのクラスを合わせても近いうち10%の壁が壊れる可能性があるという悲観論も出ている。

このように国内の軽自動車・小型車市場が縮小したのは、原油安が大きな影響を及ぼしたものと見られる。軽自動車と小型車は高燃費がウリだが、原油安が安定して維持されるたとで魅力が大きく落ちたわけだ。これと合わせて、ハイブリッドやプラグインハイブリッドなどのエコカーが大挙登場し、高燃費はもはや軽自動車と小型車の専有物ではなくなった。「大大益善(テデイクソン)」と表現される、大型車を好む現象も小型車市場不振の原因だ。いままでは小型車や軽自動車を最初に購入するのが一般的だったが、いまは準中型あるいは中型車に移行した。国内のこのような傾向は、準大型の現代「グレンジャーIG(Grandeur IG)」突風でも知ることができる。グレンジャーは今年の6ヶ月を通して1万台以上売れ、異変がない限り年間10万台販売を突破する今年のベストセラーカーになる見通しだ。

軽自動車と小型車は、車をすでに所有している家庭が追加購入するセカンドカーとしても準中型車に押されている。自動車業界の関係者は、「最近はセカンドカーでさえも軽自動車の代わりに準中型を好むほど、大きい車を好む現象が激しい」とし、「今年はモーニングが新車で出荷されたにもかかわらず、むしろ軽自動車のシェアは昨年よりも落ちた奇妙な状況だ」とした。

スポーツユーティリティビークル(SUV)ブームもこのような状況を深めている。生涯初の車として小型SUVを求める国内消費者が増え、この市場は5年間で10倍以上に規模が大きくなり、すでに年間11万台規模の市場に成長した。先月、現代自動車「コナ(Kona)」と起亜自動車「ストニック(Stonic)」を発売し、国内完成車メーカー5社は熾烈な競争を繰り広げており、業界では今後も小型車には苦難の時期がしばらく続くと見ている。

状況がこのようなことから、市場ではアクセントとプライドの中断説まで出ている。小型車が売れないことから企業が新車を出さず、モデルの老朽化が激しくなってさらに販売不振の悪循環が続くわけだ。

自動車業界では下半期に出る第4世代プライドと、9月に出荷されるルノーサムスン製「クリオ(Clio)」が小型車不振を覆すことができるかに関心が集中している。第4世代プライドはすでにヨーロッパで販売中で、米国でも今年4月にニューヨークモーターショーで公開されており、第4四半期から販売される予定だ。ハッチバックのクリオは欧州市場ベストセラーカーの一つで、ルノー三星のパク・トンフン社長は先月、「クリオを9月に発売し、今年4000~5000台程度販売することができるだろう」との目標を提示したことがある。
  • 毎日経済_ウ・ヂェユン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-07-21 16:46:32




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