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経済成長率展望下向き・消費者物価上昇率下向き

韓・米の成長見通し下向き/韓銀の景気見通し下向き 

  • 経済成長率展望下向き・消費者物価上昇率下向き
  • < 韓国銀行 基準金利 14か月目 凍結 >

「成長経路上のリスクを評価してみると、現在としては景気の下方リスクが大きいと見ている」。

李柱烈(イ・ヂュヨル)韓国銀行総裁は10日、ソウル・小公洞(ソゴンドン)の韓国銀行で開かれた金融通貨委員会後の記者懇談会でこのように述べた。去る4月、経済見通しを出しつつ「基準金利の基本方向は引き上げ」と、市場にシグナルを与えたイ総裁が、3ヶ月ぶりに反対側の「点滅」をオンにしたわけだ。市場ではこれをめぐり、8月の金融通貨委員会で基準金利の引き下げを示唆するような発言と解釈している。この日、金融通貨委員会直後の債券市場で債券価格は大幅に上昇し(金利下落)、強気の場が繰り広げられた。

この日、金融通貨委員会は基準金利を2.5%に、14ヶ月目を同じレベルで維持することを決めた。しかし少数意見が1人いて、全会一致の決定ではなかった。

▶ 経済成長率 4%→3.8%下向

このようなイ・ヂュヨル総裁の景気認識の変化は、韓銀が同日に発表した修正経済見通しを基にしている。韓銀は今年の経済成長率の展望を従前の4%から3.8%に、来年の経済成長率の展望を従前の4.2%から4%に、それぞれ0.2%ポイント下方修正した。消費者物価上昇率の展望値も下げた。今年の消費者物価上昇率は2.1%から1.9%へ、来年の消費者物価上昇率の展望値も2.8%から2.7%にそれぞれ縮小した。

イ総裁は、「(当初の成長率見通しから)0.2%ポイント下げたが、3.8%という水準も潜在成長率の水準に符合する線だと思う」とし、「しかしこの展望を出しながらも下方リスク、下の方に下がるリスクが大きくないだろうかと考えている」と説明した。イ総裁は景気下方リスクが大きくなった原因について、「セウォル号惨事以来、消費の冷え込みに主に起因するもの」とし、「マイナスGDPギャップ(実際の成長と潜在的な成長の差)は縮小するだろうが、その速度は緩やかだと期待する」とした。

韓銀は今年4月、上半期の民間消費増加率を2.9%と見通したが、これを2.1%に、なんと0.8%ポイント引き下げ、下半期も3.2%から2.6%に縮小した。これにより、年間の民間消費増加率は当初の予想値だった3.1%から2.3%へ、大幅に減少した。

徐英京(ソ・ヨンギョン)韓銀副総裁補は、「今年の成長率展望値を引き下げたのは、セウォル号事故の影響を反映して、民間消費の増加率を大幅に下方修正したことによるもの」とし、「その他の最近の実績値なども考慮して、建設投資の増加率も小幅縮小した」と語った。シン・ウン韓銀調査局長は、「セウォル号事故の影響が一時的なのか持続するのかどうかは、いまだに100%自信を持って言うことはできない」とし、「経済心理が4~6月連続で下落傾向を見せており、家計の見通しも暗いという点を注視している。経済心理の萎縮が長期化する可能性を排除できない」と付け加えた。

▶ 消費者物価上昇率2.1%→1.9%下向

消費者物価の上昇率が下方修正されたのは、農産物の価格が弱勢を持続しており、ウォンの上昇に起因する輸入物価の安定と、公共料金の引き上げの遅れなどが反映された結果と解釈される。ソ・ヨンギョン副総裁補は、「これから需要側面から物価の下方圧力が緩和され、農産物の価格上昇の転換で物価の上昇勢が拡大すれば、消費者物価上昇率は上半期の1.4%から、下半期には2.3%に高まることが予想される」と見通した。

国内総生産(GDP)対比での経常収支における黒字の割合は、昨年の6.1%から今年は5.7~5.8%、来年は4.4~4.5%の水準に下落するだろうと分析された。経常収支の黒字規模は、今年は840億ドルで来年は700億ドルを記録すると見通した。

黒字幅を上方修正したのは、国際原材料価格の安定などで、上半期の黒字幅が大きく拡大したことによるものだ。

イ・ヂュヨル総裁は、「経常収支の黒字幅は、GDP対比で6%に相当する高レベルだ。一部では不況型黒字という言葉を使用するが、収入が振るわないと断定するのも困難だ」と語った。
  • 毎日経済_チェ・スンヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-07-10 17:33:14




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