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韓国金融機関「複合店舗」設立競争に火が付いた

下半期からすべての金融業務、一店舗一括処理を許容/新韓・ハナ・NH農協・サムスン生命、改版に乗り出す 

  • 韓国金融機関「複合店舗」設立競争に火が付いた
11日、ソウル市中区太平路(テピョンノ)所在の新韓PWMソウルファイナンスセンターで、チョン・ファサム新韓銀行PBチーム長(左)とペ・ヨンヂュン新韓金融投資PBチーム長が資産ポートフォリオについて相談している。ここへの出入り口は銀行・証券店舗分離の原則に基づいて、新韓金融投資(左側)と新韓銀行(右側)に分かれている。 [イ・スンファン記者][/img1]# 新韓PWMソウルファイナンスセンターは、入口はひとつだがドアは2つだ。銀行と金融投資を組み合わせた複合資産管理サービスを目指すが、系列会社間で事務スペースを一緒に使用できないという規定のため、ドアと窓口は分離してある。このため、銀行で相談を受けた顧客が証券関連の相談を受けるには、外に出て再び入って来る不便を甘受しなければならない。このセンターは独立した窓口と仕切りや、さらには入り口のセキュリティを制御する閉鎖回路(CC)TVまで別々に設置するため、費用を2倍負担する。

今年の下半期から、金融機関の複合店舗はオフィススペースを別途に区別して使用する必要がなくなる。金融委員会は10日、複合店舗のオフィススペースを金融会社が自主的に使用できるように、規定を改正すると発表したからだ。このようになれば、金融系列会社は顧客を相手に共同マーケティングを繰り広げることが容易になる。顧客はひとつところで銀行・証券など、総合的な資産管理サービスを受けることが便利になると思われる。

金融界によると11日、金融会社は複合店舗を新しく設置するか、既存店舗の中に共同相談室を拡大するなど、店舗戦略を新たに編み出し始めた。新韓金融グループの新韓PWMセンターは、銀行と金融投資を組み合わせた資産管理サービスで成功した代表的事例だ。各種規制にもかかわらず、全体でまだ25カ所に過ぎない新韓PWMセンターの資産成長率は昨年12%と、全銀行の平均(4%)や証券の平均(4%)資産成長率に比べて3倍も高かった。昨年に銀行と証券業界の実績が大きく悪化したことに反して、新韓PWMセンターの営業利益増加率は18%に達した。

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ハナ金融は銀行・証券・保険・カードなど、系列会社の支店を一カ所に集めた複合金融センターを設立する場所を物色している。ソウルの清潭洞(チョンダムドン)に位置するエルルイホテルも候補地のうちの一つだ。ウリ投資証券を買収したNH農協金融も、ウリ投資証券の資産管理部門と銀行を結合し、複合店舗を建てることを検討している。ウリ銀行はグループ内の系列会社であるウリカードの他に、外部の保険会社・証券会社などと提携し、複合店舗を設ける案を検討する。ウリ金融グループは今年に入り、民営化過程で証券・保険会社をすべて売却した。したがって、ウリ銀行が複合店舗を作るためには保険・証券などの外部パートナーを見つける必要がある。

ウリ銀行の関係者は、「今回の規制緩和対策を綿密に調べてみて、複合店舗を組むかどうか検討している」とし、「競争力が高く、われわれと相乗効果を出せる外部の保険会社・証券会社を、パートナーとして探すこともあり得るだろう」と説明した。

各保険会社も、系列会社などと複合店舗をどのように構成するかについて検討に入った。サムスン金融の系列会社は、過去に「金融プラザ」形態で店舗を集めて運営したことがある。しかしこの時は規制などによって、単に店舗を集めることにとどまったので効果は大きくなかったという独自の分析だ。

今回は関連する規制が緩和されただけに、どのようにシナジー効果を出すことができるかについて検討する予定だ。

ハンファ生命は、これまでグループ内の損保・証券の系列会社とともに運営していたハンファ金融プラザを拡大する案を検討する計画だ。また、東部火災はグループ内の系列会社である生命・証券などとの複合店舗を作る案を検討することにした。
  • 毎日経済_キム・ギュシク記者/ペ・ミヂョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-07-11 15:46:26




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