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現代自動車 鄭夢九会長「最大の脅威は為替レート、品質向上で正面突破」

鄭夢九現代・起亜自動車会長、海外法人長会議で特別な注文/新興市場の沈滞・ウォン高・競争激化...三大障害を懸念/サービス・マーケティングの現地特化戦略を 

  • 現代自動車 鄭夢九会長「最大の脅威は為替レート、品質向上で正面突破」
「現代車グループの主敵?為替レートの下落、新興市場の低迷、グローバル市場競争の激化」。

鄭夢九(チョン・モング)現代自動車グループ会長(写真)が14日、ソウル良才洞(ヤンヂェドン)の本社で開かれた現代・起亜自動車の海外法人長会議で、「最近、グローバルな経営環境が急速に変化している」と診断し、ウォン高勢、新興市場の沈滞、グローバル市場での競争の加速化など、3大脅威を克服することを注文した。

現代自動車グループの海外法人長会議は7月と12月の年に2回、全世界の海外法人長60人余りが集まり、各地域の販売実績や市場動向、今後の生産・販売戦略などを議論する場だ。特に今回の会議では、海外市場に対する上半期の決算とともに、下半期の重要な経営戦略が伝達された。

鄭会長は、何よりも為替レートを業績に対する最大の脅威として挙げた。海外販売比率がますます増えるなかで、ウォン・ドル相場は年初の1ドル=1050.5ウォンから今月初めには1007.5ウォンまで落ちたからだ。現代自グループは為替レートが10ウォン下がった場合、年間2000億ウォンの損失を被ると推定しているが、上半期の為替レートの下落分(約40ウォン)を勘案すると約4000億ウォンの損失が発生したわけだ。

鄭会長はまた、ブリックス(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国の自動車市場の萎縮に対する懸念も表した。今年に入って5月までにブリックス諸国の中で、前年同期との対比で完成車の販売増加率は、ロシア(マイナス5.6%)、ブラジル(マイナス5.1%)、インド(マイナス3.0%)など、すべてマイナスを記録した。

しかし、鄭会長はこのような脅威を迎えて「品質マネジメント」を改めて打ち出して、正面突破することを提示した。

鄭会長は、「脅威を避けることのできる迂回路はない」と断言し、「われわれの実力を育ててのり越えなければならない」と強調した。鄭会長は、具体的には世界的な生産規模に見合った品質競争力の確保が最優先であるだけに、製品開発・設計段階から品質チェックに力を入れて、質の高い教育を拡大して運営することを指示した。

鄭会長はあわせて、「現地消費者に特化した製品開発と顧客中心のサービス、マーケティング戦略の樹立に注力し、顧客信頼度を高め、ブランドパワーを強化し、市場再編に積極的に対応しなければならない」と注文した。

この日の会議は最近、米国など海外主要市場での販売が大幅に拡大されたことに対し、鄭会長がその苦労をねぎらう場でもあった。現代・起亜車は今年の上半期、米国で66万1847台を販売し、半期ベースで過去最高の販売を記録した。

現代・起亜車は先月、ロシア市場で初めて地元企業(アフトヴァース)を抜いてシェア1位(16.9%)を記録した。

しかしこの日の会議は、全般的に世界の自動車業界の熾烈な競争の中で、現代自動車が品質向上と世界的な競争力を養うために万全を期さなければならないという、やや厳粛な雰囲気の中で行われたことが分かった。

世界の完成車需要の増加に備え、メルセデス・ベンツやBMWなどのグローバル企業が、今年だけで200万台近い生産能力を拡充している中で、現代自動車も生産能力を強化する必要性が提起された。

現代自によると、世界の完成車産業の需要は、世界的な金融危機直後の2009年の6213万台から昨年は8106万台と最高値を更新したのに続き、今年も昨年より3.6%増の8400万台を記録する見通しだ。
  • 毎日経済_ユン・ウォンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-07-14 17:16:04




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