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フィルム型勃起不全治療剤で高く立ったソウル製薬

口内で溶かすバイアグラで株価「ぐっと」 

  • フィルム型勃起不全治療剤で高く立ったソウル製薬
  • ソウル製薬はファイザー「バイアグラ」の特許が解けるとすぐに、フィルム型製品を作りファイザーに売った。
    右側の写真は来年市販されるバイアグラ新製品

「小さな唐辛子」ソウル製薬が事件を起こした。

売上437億ウォン(2011年基準)に過ぎなかったソウル製薬が、年売上67兆ウォンで世界1位製薬社ファイザーへ独自開発したフィルム型バイアグラ複製薬(ジェネリック)を納品するようになりながら、一躍製薬業界の話題企業として浮かび上がった。

今年、バイアグラ特許が解けながら、国内製薬業者はいっせいにジェネリックを流し出した。

ハンミ薬品「パルパル剤」、デウン製薬「ヌリグラ」などが代表的だ。これら製品は名前が異なるだけで成分は大同小異だが、価格はバイアグラより低い。当然「元祖」バイアグラの売上は急減した。ファイザーの立場では対策が必要だった。この時目に入ってきたのがソウル製薬だ。

ソウル製薬は、接近方法が異なった。他の会社が水と一緒に摂取しなければならない錠剤形態に固執する時、成分は同じだが口に入れると溶けるフィルム型製品「ブルティス」を出したもの。もちろん似たような時期にフィルム型製品を出した他の会社もあった。

しかし、高含量物質をフィルムに入れることができる源泉技術「スマートフィルム(SmartFilm)」特許を持っており、忠北オソンに年間2億枚規模のフィルム型製品を生産できる工場を準備したという点が、差別化ポイントになった。実際に12月基準でシルデナフィル(特許原料)50㎎フィルム型製品以外に100㎎製品まで出した所はソウル製薬が唯一だ。

焦ったファイザーは今年11月中旬、ソウル製薬と戦略的提携契約(契約金66億ウォン)を結んだ。ブルティスブランドではなくバイアグラブラントとして本格市販することにしたものだ。食薬庁の確認結果、去る11月末、ファイザーの「バイアグラエル(L)」に許可変更、商標変更の承認を受けた。

韓国ファイザー関係者は「全世界で販売されるバイアグラは多様な種類があるが、フィルム型製品はなかった。ソウル製薬が格別な技術力を保有し手を取り合うことになった。来年初め頃、市場に披露されるだろう」と話した。

ソウル製薬のパク・ジンギュ副社長は「これまでの製品ブルティスは味が苦くフィルム形態もぷつりと切れるという指摘があったが、バイアグラエル(L)という名前をつけて出るものは完全に異なる新しい製品だ。味は甘く、フィルムは弾力感が残るよう改良したもので、ソウル製薬だけの技術力が全て溶けている」と誇った。

ソウル製薬は、ファイザー以外にも来年、フィルム源泉技術を前に出し、異なる屈指の製薬会社3~4社と手を組み、バイアグラエル(L)と同じ事業モデルで海外市場に進出するという腹案だ。パク副社長は「売上額の11~13%を着実に研究開発に流し入れた結果が少しずつ出てきている」と付け加えた。

おかげで株価も上がる。今年1月から10月まで4000ウォン台を維持していた株価は、ファイザー関連の便りが知らされた11月から高空行進を繰り広げていたかと思いきや12月初めには一時1万5500ウォンを記録したりもした。

キョポ証券のアナリストチェ・ソンファン氏は「従来製品に比べ、服用方が簡便で製品自体が与える面白さ(entertainment)要素もあり、ファイザー本社次元で注目したもの」とし「老人など購入層を一層広げられるという点で、国内市場だけでなく海外市場でも販売されるという期待感を与える背景」と説明した。

証券街では、ソウル製薬がファイザーから契約金だけで66億ウォンを受けたこと以外にも、ファイザーの注文量によってソウル製薬の売上額が増えるという構造なだけに展望が明るいという分析だ。

ただし、最近の株価急騰は注意する項目。

ソウル製薬側は「最近、株価が短期間に上がり過ぎ、むしろ会社の立場では負担に感じる」との立場だ。Aアナリストもやはり「ファイザーの海外ネットワークを通じて売れるだろうなどの確認できない噂が飛び交う点は留意する必要がある」と指摘した。
  • 毎日経済エコノミー_パク・スホ記者/ 写真:リュ・ジュンヒ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2012-12-17 09:27:11




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