現代自、580キロメートル走行「次世代水素自動車」の砲門を開く


現代自動車は当初の予想よりも早め、次世代水素燃料電池電気自動車(FCEV)を電撃公開した。当初、現代自動車は平昌冬季オリンピックに合わせ、来年2月ごろに次世代水素自動車を初公開する計画だったが、文在寅(ムン・ジェイン)政府がエコカーの普及を積極的に奨励しているうえ、世界の水素自動車市場の先取りのために早期公開を決定したという分析だ。電気や水素などエコカーの主導権がまだはっきり方向を掴めていないだけに、当分のあいだは「ツートラック戦略」を並行すると専門家は見ている。

去る8月17日、現代自動車は次世代FCEVを公開した。

何よりも、大幅に増えた走行距離と強化された安全装置などが目立つ。次世代モデルは一回充填時の走行距離を580キロメートル以上に実現することが目標だ。これは、米国環境保護庁(EPA)が公認したトヨタの水素自動車「MIRAI」の走行距離である312マイル(約502キロメートル)よりも長い。

現代自動車が当初の予想よりも早く、次世代水素車を電撃公開したのは最近の業績不振と無関係ではないという分析だ。次世代水素車を披露し、雰囲気の反転を図って関連市場の先取りにも積極的に乗り出すということが現代自動車の計画だ。

2020年、トヨタの次世代水素自動車「MIRAI」の発売を意識したという見方もある。水素自動車市場はまだ本格的に開花前で、グローバル市場では日本のトヨタと韓国の現代自動車が量産車を披露する段階だ。

2000年半ばにグローバル自動車業界は、次世代自動車市場の覇権を置き、日本のトヨタを筆頭にしたハイブリッド、欧州のクリーンディーゼル、究極のエコカーと評価を受けた水素自動車、水素自動車に比べて相対的に技術難度が低い電気自動車などに分かれた。欧州の自動車業界がクリーンディーゼルで市場を平定した隙に、日本はハイブリッドでエコカー市場を集中攻略した。

この時、現代自動車はひとりだけ水素自動車を選択した。市場を先取りするという戦略で、第一歩は悪くなかった。2005年に韓国で最初の水素自動車を披露したとき、現代自動車の内部では「ハイブリッドはそよ風で、最終的にはエコカーの覇権は水素自動車が握るだろう」という雰囲気が広まった。

しかし2000年代後半に入り、エコカー市場の重心は電気自動車に移動した。バッテリーの性能限界による充電距離の制約は技術の進歩で急速に緩和され、市場の外形も爆発的に成長した。

水素自動車普及の最大の障害は、一基当たり数十億ウォンがかかる高価な充填ステーションの構築費用だ。現在、韓国にある水素充填ステーションは10か所に過ぎない。

高価な価格と安全に対する消費者の不安感も、水素自動車市場の成長のために自動車業界が克服すべき課題だ。現在は、ほとんどの車両価格が一台当たり1億ウォンを軽く越える。消費者たちが購入するにはかなり負担な水準だ。

「水素車は常に爆発の危険を抱えている」という認識を払拭することも、長年の宿題だ。
  • 毎経エコノミー第1922号 / 写真=現代自動車
  • 入力 2017-08-28 09:19:55