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ハンコックタイヤ社、中国のバス大手と手を組む


海外業況不振の中でハンコックタイヤ(Hankook Tire/韓国タイヤ)は、中国最大の企業と相次いで手を組んで販売地域の多角化に乗り出した。

高収益市場である米国で、現代・起亜自動車の生産減少で直撃弾を受けるやいなや、中国ではバス・トラックのタイヤ(TBR)などの新しい事業を発掘するという流れが目立った。

ハンコックタイヤは22日、中国最大の民営バス企業の「珍寶(ジャンボ)バスグループ」と業務協約(MOU)を結び、市内バス専用の自社ブランド(PB)商品「シンダ」を独占供給すると明らかにした。

ジャンボバスグループは1995年に設立され、中国の広東省広州市に本社を置く「バス大手」だ。市内バス会社6社と自動車部品の供給管理会社、バス広告会社などを抱えて、187路線で4500台のバスを運行している。ジャンボバスは中国での輸送人員だけで年間5億6000万人に達している。

ハンコックタイヤの関係者は「ジャンボバスグループがハンコックタイヤとの独占供給契約を行う前に、ミシュランやダンロップなどのグローバルなタイヤ製品を複数扱った」とし、「今後はハンコックタイヤがジャンボバスの全量を独自に供給することになるだろう」と語った。

ハンコックタイヤのチョ・ヒョンボム社長は、「世界の自動車市場をリードする中国最大の民営運輸企業との契約締結で、ハンコックタイヤの高い技術力を認められた」とし、「今後は中国の運輸企業との戦略的パートナーシップを強化し、グローバル市場を攻略したい」と語った。

業界では、市内バス用タイヤの交換サイクルが1年~1年6ヶ月という点に照らして見た時、ハンコックタイヤは今回のMOUで中国のTBR全体の約5%(3万本)に相当する量を確保することになると見ている。

中国は世界最大の自動車市場だが、これまでハンコックタイヤの売上げの割合は13%(昨年第3四半期基準)で、韓国と似たような水準にとどまっている。欧州(35%)・北米(27%)との格差はまだ相当にある。このためにハンコックタイヤは最近、中国「ヘビー級」の企業との協力を強化し、地域・商品の多角化に重点を置いている。実際にハンコックタイヤは昨年11月、中国最大の国営石油化学会社シノペック社とTBRの販売契約を結んだ。 シノペックの3万1000カ所のガソリンスタンドを通じて製品を供給できる扉を開いたわけだ。

シノペックとTBRタイヤの販売契約を成功させた企業は総5社で、このうち中国企業でないのはハンコックタイヤと仏ミシュランのただ2社だけだ。

これまでハンコックタイヤは中国でのスポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)などの高インチ・高性能タイヤを中心に収益を出したが、バス・トラックにまでポートフォリオが多様化する速度も早くなると分析される。

ハンコックタイヤの関係者は「TBRタイヤを装着する商用車は乗用車よりも車重が重く、運行時間・距離なども長い」とし、「このために走行・制動性能、耐久性、耐摩耗性、燃費効率などのタイヤ性能を最大限にする必要があり、より高いレベルの技術力が必要だ」と語った。

電気バス用タイヤも代表的な収益源だ。ジャンボバスはハンコックタイヤとの契約締結を基点に、今後3年以内にすべての分野で従来の液化天然ガス(LNG)市内バスを電気バスに100%転換する方針だ。

この場合、通常のタイヤよりも騒音の低下能力・耐久性が良く、高付加価値製品として評価されるEVカー専用タイヤの需要先を確保する効果も得ることができる見通しだ。ハンコックタイヤの関係者は「電気バス専用商品の発売などを通じて、中国市場でのタイヤ供給を拡大する予定だ」と説明した。
  • 毎日経済_ キム・ジョンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-01-22 19:32:39




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