トップ > 数字経済 > 経済 > 韓国自動車業界、賃金・復職・昇進 無理な要求でスト
ルノーサムスン自動車は、22日から釜山工場で始まった労組ストライキ12時間めで、総100億ウォンに達する収益損失を被った。生産に支障をきたした台数だけでも500台余りに達する。ルノーサムスン労組は今週に夏休みを完了すると、来週から部分ストを全体ストライキに拡大する方案を検討中だ。会社側は「労組が日産ローグの新車の北米輸出プロジェクトを担保に、人事経営権まで侵害して乗り出した」とし、「決して妥協しない」と語った。
南アフリカ共和国で生産工場を運営しているフォード・トヨタ・GM・フォルクスワーゲン・BMW・メルセデス・日産など7つの自動車メーカーは、最近の一連のストで工場を一時閉鎖したり、生産ラインを縮小した。金属労組傘下の自動車労組員20万人は最近、6つの都市を巡回して賃金12％引き上げを要求している。国際信用評価会社のS＆Pは最近、南アフリカ共和国の国家信用格付けをBBBからBBB-に下方修正した。
世界的な新車需要が増え、主要自動車メーカーが国外の生産工場をフル稼働している中で、唯一韓国と南ア共和国でのみ労組ストによる生産支障で疲弊している。韓国を代表する現代自動車は、29日まで実施された13回の団体交渉でも、通常賃金の拡大と賃金引き上げなどの主要懸案をめぐり、労使双方が意見の相違をせばめることができなかった。現代自動車蔚山工場労組は31日までに交渉を行った後、8月初めに中央労働委員会に争議調整申請を出し、生産ストを前提にして本格的闘争に乗り出すとみられる。
現代自労組は「通常賃金の拡大なしに賃金交渉もない」と、総力闘争を宣言し、金属民主労働者闘争委員会（民闘委）も、「すぐにでも交渉決裂を宣言し、闘争で突破しなければならない」と、現代自労組を圧迫している。
現代自動車は定期賞与を通常賃金に含めると、過去の遡及分に適用しなくても、人件費で毎年1兆ウォンを超える追加負担が発生すると推定された。年間当期純利益（昨年は8兆9000億ウォン）規模を考慮すれば、1兆ウォン台の追加人件費の支出は受け入れがたいと会社側は説明した。
ルノーサムスンも4月末、賃金・団体協約会議を開始した後、労使が総8回の本交渉を行ったが、けっきょく合意案を導出できなかったし、労組はストライキというカードを再び取り出した。労組側は生産職の転換配置と人員原職復帰、2014年の生産職の昇給（対象者300人あまりのうち90人あまり）の保障など、人事経営権まで要求して乗り出した。チャイル大宇バス労組も先週、釜山工場を中心に部分ストを行った。チャイル大宇バス労組は今週、夏季休暇の後に会社側と再交渉に乗り出す計画であり、賃金引き上げ案が受け入れられない場合、ストライキを拡大する案を推進する計画だ。
韓国自動車業界の労組のストライキは、特に日本の自動車業界とは克明に対照をなす。今年の春闘（日本は会計年度が3月末なので賃金・団体協約を春に開催）を早期終了したトヨタ・ホンダ・日産など8つの日本の自動車メーカーは、燃費改善のための次世代エンジンを共同開発することで合意した。燃費性能を前面に出したドイツ車の攻勢に対抗するための一種の連合戦線であると同時に、次世代の環境対応車を開発するための共同歩調であるわけだ。
韓国自動車業界の関係者は、「毎年労組と格闘してきたので、未来の戦略を立てられる余力がない」とし、「共同開発と研究に乗り出すドイツ・日本の自動車メーカーが羨ましい限りだ」と語った。先立って、現代自蔚山工場非正規職支会の組合員200人余りは、金属労組側の1次警告ストライキの指針にしたがって先週、蔚山工場の本館前でストライキとともに抗議集会に乗り出した。現代自蔚山工場側は、「非正規職支会のストライキの影響は、生産への支障は大きくなかった」としたが、正規職組合員にストライキが拡散するかと心配する雰囲気が歴然としている。
韓国自動車業界、賃金・復職・昇進 無理な要求でスト
逆走する自動車労働組合と政策 (下)
現代自動車蔚山工場労組は29日、第13回賃金交渉を控えて午前中に「2014賃闘争奪のための出勤闘争」を行った。現代自動車グループ20社あまりの関連会社の労組代表は30日、通常賃金の拡大に関する共同記者会見を開き、立場を明らかにする予定だ。 [写真提供＝現代自動車労組ホームページ]
南アフリカ共和国で生産工場を運営しているフォード・トヨタ・GM・フォルクスワーゲン・BMW・メルセデス・日産など7つの自動車メーカーは、最近の一連のストで工場を一時閉鎖したり、生産ラインを縮小した。金属労組傘下の自動車労組員20万人は最近、6つの都市を巡回して賃金12％引き上げを要求している。国際信用評価会社のS＆Pは最近、南アフリカ共和国の国家信用格付けをBBBからBBB-に下方修正した。
世界的な新車需要が増え、主要自動車メーカーが国外の生産工場をフル稼働している中で、唯一韓国と南ア共和国でのみ労組ストによる生産支障で疲弊している。韓国を代表する現代自動車は、29日まで実施された13回の団体交渉でも、通常賃金の拡大と賃金引き上げなどの主要懸案をめぐり、労使双方が意見の相違をせばめることができなかった。現代自動車蔚山工場労組は31日までに交渉を行った後、8月初めに中央労働委員会に争議調整申請を出し、生産ストを前提にして本格的闘争に乗り出すとみられる。
現代自労組は「通常賃金の拡大なしに賃金交渉もない」と、総力闘争を宣言し、金属民主労働者闘争委員会（民闘委）も、「すぐにでも交渉決裂を宣言し、闘争で突破しなければならない」と、現代自労組を圧迫している。
現代自動車は定期賞与を通常賃金に含めると、過去の遡及分に適用しなくても、人件費で毎年1兆ウォンを超える追加負担が発生すると推定された。年間当期純利益（昨年は8兆9000億ウォン）規模を考慮すれば、1兆ウォン台の追加人件費の支出は受け入れがたいと会社側は説明した。
韓国自動車業界の労組のストライキは、特に日本の自動車業界とは克明に対照をなす。今年の春闘（日本は会計年度が3月末なので賃金・団体協約を春に開催）を早期終了したトヨタ・ホンダ・日産など8つの日本の自動車メーカーは、燃費改善のための次世代エンジンを共同開発することで合意した。燃費性能を前面に出したドイツ車の攻勢に対抗するための一種の連合戦線であると同時に、次世代の環境対応車を開発するための共同歩調であるわけだ。
韓国自動車業界の関係者は、「毎年労組と格闘してきたので、未来の戦略を立てられる余力がない」とし、「共同開発と研究に乗り出すドイツ・日本の自動車メーカーが羨ましい限りだ」と語った。先立って、現代自蔚山工場非正規職支会の組合員200人余りは、金属労組側の1次警告ストライキの指針にしたがって先週、蔚山工場の本館前でストライキとともに抗議集会に乗り出した。現代自蔚山工場側は、「非正規職支会のストライキの影響は、生産への支障は大きくなかった」としたが、正規職組合員にストライキが拡散するかと心配する雰囲気が歴然としている。
- 毎日経済_チェスファン記者/蔚山＝ソデヒョン記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2014-07-29 17:06:50
