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SKグループ、シェールガス・オイルの開発に積極的...米国の石油鉱区運営権を確保

チェ・テウォンSK会長の全幅の支援と迅速な意思決定のおかげで 

エネルギー企業を主力系列会社として持っているSKグループが、シェールガス・オイルの開発に積極的に乗り出す。SKイノベーションは3日、先月末に米国テキサス州とオクラホマ州にある資源開発子会社を訪問した具滋栄(ク・ヂャヨン)副会長が、シェールガス・オイルなどの非在来型資源開発に、積極的に乗り出すことに方針を定め、関連技術の人材確保を宣言したと明らかにした。

シェールガス革命が世界の産業界を強打している中で、国内企業の中ではSKイノベーションが、初めて国外の資源鉱区でシェールガス・オイルを生産することになったわけだ。ク・ヂャヨン副会長は、ヒューストン所在の石油開発会社であるSK E&Pとオクラホマの石油生産鉱区を訪問し、「米国で始まったシェールガス・オイルの開発ブームはいまや全世界に拡散しているだけに、米国の石油開発法人を非在来型資源開発事業のための前哨基地とし、北米だけでなく他の地域でも、資源開発に積極的に乗り出す」と語った。業界ではク副会長の宣言は、SKイノベーションとグループの業績にすぐさま影響を与えられる事案ではないが、SKグループがエネルギー業界のパラダイム変化を深刻に受け止めて方向転換したという点に注目している。

グループの関係者は、「SKイノベーションは単純な業績不振ではなく、構造的な変化の前に危機を迎えたと見ている」とし、「非在来型資源開発の技術と人材に対する投資が重要だと、崔泰源(チェ・テウォン)会長も共感している」と雰囲気を伝えた。あるエネルギー企業の最高経営責任者は、「シェールガス・石油などの開発で遅れをとっている韓国のエネルギー業界は、パラダイムの変化による競争力の喪失、国内外の収益性の悪化という‘パーフェクトストーム'を迎え、数年以内に座礁するかもしれない状況だ」と語った。

SKイノベーションのキム・ギテ資源開発総括社長、ブライアン・ブテSK E&P米国代表などが同行した今回の訪問で、ク・ヂャヨン副会長はシェールガス・オイル掘削に必要な水平掘削関連の技術と人材確保に力を入れて欲しいと念を押した。

水平掘削技術は地上から垂直に油井を掘削した後、目標とする地点で油井を水平に削る。原油・ガスが存在するシェール層で油井を水平に維持しつつ、パイプを延長して掘削するのが核心技術だ。水平掘削技術と水圧破砕技術を適用すると、シェールガスのほかにもタイトガス・オイル、オイルサンド、超重質油などの非在来型資源の開発が可能となる。

ク・ヂャヨン副会長が米国の資源開発子会社と従業員を直接訪問したことを、SKイノベーションが明らかにしたことは異例だ。ク副会長は「2011年にブラジルの鉱区を成功裏に売却した後、資源富国を作ろうとするチェ・テウォンSK会長の全幅の支援と迅速な意思決定のおかげで、韓国の民間企業としては初めて、米国の石油鉱区運営権を確保することになった」と、非在来型資源開発投資の背景を説明した。特に、非在来型資源開発と関連した技術と人材の確保を要請したという具体的な事実を公開したことは、危機感の発露として解釈できる部分だ。

SKグループは、第2四半期の業績不振は長い長いエネルギー業界の不況トンネルの入り口であるだけでなく、長期的には伝統的な製造方式と既存の取引先にしばられてきた企業の生存を脅かす可能性があると判断するわけだ。実際に、これまで原油輸出を自制してきた米国がシェールガス・石油を基盤に、エネルギー業界に直接飛び込む可能性が高まっている。低廉なエネルギー生産コストは精油と石油化学のみならず、鉄鋼・造船・自動車などの産業全般にわたり、競争力を大きく強化できる基盤になるからだ。ロシアと中東情勢が不確実になり、米国はさらに速度を加える可能性が高くなった。

SKイノベーションは今年6月、買収を完了したオクラホマ州の鉱区で水平掘削と水圧破砕技術を活用し、原油とガスを一日に3750バーレル生産している。この鉱区で生産される物量のうち15%ほどは、既にシェール層から掘削されていると伝えられている。
  • 毎日経済_キム・ウンピョ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-08-03 17:34:29




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