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韓国スマートフォン、中国製造技術の革新に1位の座を明け渡した

インドでも1位の座を明け渡した韓国スマートフォン 

  • 韓国スマートフォン、中国製造技術の革新に1位の座を明け渡した
中国・北京で勤務する韓国系金融機関の駐在員K氏は先日、サムスン電子のスマートフォン「GALAXY Note 3」を紛失した後、手頃な価格の中国製スマートフォンに変えることにした。いくつかのサイトを検索した結果、価格対比での仕様が良いシャオミの「フンミ(紅米)ノート」フォンに決めた。容量を大きくした「増強版」の価格が999元(約16万7000ウォン)だった。3699元(約61万8000ウォン)で販売されているGALAXY Note 3に比べてほぼ4分の1のレベルだ。シャオミサイトで週に一回実施している先着順の限定販売を通じた購入に失敗するやいなや、ネットモールで追い金を乗せて1199元(約20万ウォン)で買った。K氏は「価格負担のためシャオミフォンを選んだが、使ってみると大きく不便を感じることはない」とし、「中国の若者たちがシャオミに熱狂する理由がわかるようだ」と語った。

中国内の販売数量面でサムスン電子を抜いたシャオミの突風がおそろしい。シャオミが昨年、予想外の宣伝を繰り広げたときは、単純に低価格フォン市場を一部蚕食するのではないかという評価が多かったが、さいきん市場占有率1位に登り、シャオミの位相はAppleとサムスン電子のような主流スマートフォンメーカーの階層に上がっているという印象を与えている。シャオミが週1回実施するインターネット限定販売で「劇的に」購入に成功した中国人は、私的な席で誇らしげに購入武勇談を語るほど、シャオミフォンは単なる製品ではなく、モバイル分野の新しいトレンドとして定着している。

シャオミは韓国をおびやかす中国製造業の象徴だ。これまで低廉な人件費を土台にし、米国・日本・韓国企業の製品を組み立て・生産し輸出する「メイド・イン・チャイナ」ではなく、独自の製造競争力を土台に新しいマーケティング技法を加え、世界舞台へ進展する「メイド・イン・ニューチャイナ」となりつつあるからだ。

サムスン電子などの韓国企業が日本の製造企業を追い越したように、今は中国企業が「パーフェクトストーム」になり、韓国企業を襲っているという分析が出ている。雷軍(Lei Jun)シャオミCEOは、「サムスンと顧客の関係はスマートフォンを売って終わるが、シャオミはスマートフォンを販売した後で、初めて両者間の関係が始まると思う」とし、「そこでシャオミと顧客の関係は、スターとファンの関係と同じ」だと語る。

シャオミは製造の全過程をアウトソーシングしており、オンラインでのみ販売することで、流通コストを他の企業に比べて30%以上下げた。マーケティングも、SNSを利用したところ広告や宣伝費用を削減することができた。

何よりもソフトウェア中心の製造を実現したという点が、サムスン電子のシェアを超えた原動力として挙げられる。シャオミは二日~三日に一回ずつ、オペレーティングシステムの機能を新たに追加したり、不完全な部分を補完するパッチをスマートフォンに自動的に転送する。顧客との双方向コミュニケーションのおかげで、シャオミ顧客の忠誠心は日ごとに高まるわけだ。

シャオミはこのような競争力を土台に、UHD TVも出荷した。シャオミだけでなく、テレビでは創維(スカイワース)やTCLなどが躍進しており、家電もハイアール(Haier)や長虹(ChangHong)などがサムスン電子とLG電子をおびやかす。

中国企業だが着実に「グローバル企業」を指向するという点も、韓国企業を追い越すことのできる潜在的な力として挙げられる。自動車はBYD(比亜迪汽車)が電気自動車の分野で、韓国の現代・起亜自動車よりも競争力が高いという分析であり、造船は大連船舶重工・長興・江蘇熔盛重工業、鉄鋼は宝山鋼鉄・河北鋼鉄が現代重工業とポスコなどを越える勢いだ。

韓国産業技術振興院のオ・ミョンヂュン産業技術政策センター長は、「中国の追撃は既に予測された部分がある。韓国は新しい成長動力を見つけなければならないし、企業が投資を行うことができる環境を作らなければならないが、そうならないことが問題だ。あせらずに韓国だけの製造業成長戦略を編んで実行するべき」だと強調した。
  • 毎日経済_北京=チョン・ヒョクフン特派員/ソウル=ソンヂェグォン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-08-05 17:41:21




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