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サムスン電子、スマートフォンが独立できる基盤準備...独自の通信チップの量産

インテル・クアルコム・サムスン、2014年システム半導体売上高現況 

  • サムスン電子、スマートフォンが独立できる基盤準備...独自の通信チップの量産
サムスン電子は独自の通信チップの量産で、米国のインテルとクアルコム(Qualcomm)からスマートフォンが独立できる基盤を準備することになった。

「エクスノス・モデム303」はLTEカテゴリ6、すなわち広帯域LTE-Aをサポートし、最大300Mbps(メガビット秒)の速度を出すことができ、既存のクアルコム製品に比べて性能は全く遅れをとらない。今まで広帯域LTE-Aをサポートする通信チップは、世界的にクアルコムのGobi 9x35とインテルのXMM-7260が全てだった。したがって、サムスン電子は世界的なレベルのスマートフォンの生産設備と、スマートフォンの「頭脳」に該当するモバイルAP(アプリケーションプロセッサ)の製造能力を備えているにもかかわらず、通信チップの技術が不備で米の半導体企業に依存せざるを得なかった。

システム半導体のモバイルAPを生産する、サムスン電子LSIシステム事業部の業績改善も図ることができることになる。

クアルコムが昨年から通信チップとモバイルAPを一つに統合した部品のみを供給するやいなや、独自の通信チップを持たないサムスン電子は独自開発したモバイルAPがあるにもかかわらず、クアルコム製「スナップドラゴン」を使うしかなかった。クアルコム製品を拒否すると、サムスン電子のスマートフォンはモバイルAPだけがあって通信チップが無いか、著しく性能の低下した製品を使わなければならないため、「泣く泣く」クアルコムの部品を受け入れた。

独自のモバイルAP「エクシノス」シリーズがあっても、今年の上半期に出荷したGALAXY S5がクアルコムのモバイルAPを搭載したのはそのためだ。サムスン電子は、GALAXY SからGALAXY S3まではエクシノス・モバイルAPを使用したが、GALAXY S4からクアルコムの製品を採用した。「ストラテジー・アナリティクス(SA)」によると、サムスン電子のモバイルAPのシェアは世界市場で2011年は10.1%、2012年に11.1%で成長曲線を続けたが、2013年からは一桁に落ちた。

しかしいまや独自の通信チップを確保した以上、モバイルAPもインテルやクアルコムの製品ではなく、サムスン電子の製品を使用することができる。

通信チップ「エクシノス・モデム303」とともに量産に入ったモバイルAPの「エクシノス5430」は、世界で初めて20ナノメートルプロセスを適用して、既存の28ナノメートルプロセス製品に比べて電力使用量を25%減らすことができて効率的だ。また1.8ギガヘルツの高性能ビッグコア4個と1.3ギガヘルツの低電力リトルコア4個で成り立つオクタコア製品で、高解像度のWQHD(2560×1440)とWQXGA(2560×1600)ディスプレイをサポートする。

サムスン電子がインテルとクアルコムのモバイルAP依存から自由になると、サムスンのモバイルAPとディスプレイのパフォーマンスなどを土台に、より強力なスマートフォンを提供できることになる。

「エクシノス5000」シリーズは、李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長が年初にシステム半導体の競争力を引き上げるため、「エクシノス復活」を指示して開発された製品なのでより一層意味が大きい。

IT業界の関係者は、「サムスン電子は優れたモバイルAP部品を生産しながらも通信チップの技術が無く、これを十分に活用できなかったが、これからはサムスン電子のモバイルAPをより積極的に利用するものと見られる」と語った。
  • 毎日経済_イ・ヂンミョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-08-19 17:24:56




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