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墜落するウォン…対ドル=1200ウォン目前に

為替市場は「さらに落ちる」に賭け 

米ドル当たりのウォンが4週目で急落し、ドル=1200ウォンが目前に迫ってきた。1ドル=1200ウォン台の為替レートは、2年6ヶ月ぶりに初めてだ。外国為替市場の専門家らは「1200ウォン突破に疑問を持つ人はほとんどいないようだ」とし、「今よりもウォンが落ちる(為替が上がる)という心理が拡散し、過熱現象が続いている」と口をそろえた。 17日、ソウル外国為替市場でドル当たりのウォンは、前日の終値よりも4.2ウォン下落した1195.7ウォンで取引を終えた。今年に入って最も低い数値だ。

一時、ウォンは1195.4ウォンまで下落したが小幅で騰落を繰り返した、場の末に再び押されて下落幅を大きくした。ウォンは2017年1月11日(1196.4ウォン)以来の2年4ヶ月ぶりに最低値だ。最近、ウォンは米国と中国の貿易紛争の懸念と、人民元安に連動して下落傾向を続けている。特に15日(現地時間)、米国が中国の通信機器メーカーのファーウェイ社を狙って「外国通信機器の使用禁止」行政命令に署名し、中国がこれに反発しながら米・中の対立が激化している局面だ。

国内市場ではこのような変数を相殺するだけのドル売り物量が多くない点も、ウォン安の一因としてあげられている。通常はドルに比べてウォンが大幅に低下すると、国内の輸出業者が保有しているドルを売って為替差益を得ながらウォンのバランスも合わせりるが、最近ではこの物量がそれほど多くないという話だ。

新韓銀行のペク・ソクヒョン研究員は、「ドル=ウォンの値が1200ウォン以下に下落するとの見通しが優勢だみて、急いで売る必要がないという心理が広まっているようだ」と解釈した。またペク研究員は「物量がまったくないわけではないが、最近の輸出量そのものが減ったことも理由の一つだろう」と付け加えた。

一方、この日の域外市場では中国人民元が一時は6.9451元にまで暴落し、心理的境界線である7元台に近接している。昨年11月末以来で最も低い人民元のレベルだ。中国人民銀行はこの日の午前、対ドルでの人民元を前日よりも0.25%切り下げた6.8859元で告示した。昨年12月27日以来の最低値だ。告示為替レート基準で、人民元は7日連続で下がった。人民元が低下すると中国の輸出製品の価格競争力が高くなるため、貿易戦争相手である米国はこれを警戒している。このために市場では、人民元の為替レートがドル=7元を突破する 「ポーチ(破七)」を中国政府が容認するかどうかに関心を傾けている。人民元7元の線が崩れたのは、世界金融危機が発生した2008年5月が最後だ。

この日、中国の株式市場は米国との貿易紛争の悪化で弱気を避けることができなかった。この日の上海総合株式市場は、前日よりも2.48%下落した2882.30で取引を終えた。ハイテク株中心の深セン総合指数は3.26%も暴落した1533.32で取引きを終えた。
  • 毎日経済_キム・ドクシク記者/チョン・チュウォン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-05-17 17:50:01




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