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サルマーン皇太子、韓国を訪問予定

サウジの経済人300人が同行 

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サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン・アール=サウード(MBS)皇太子が28~29日、日本の大阪で開かれるG20(主要20カ国)首脳会議に出席直前に訪韓し、さまざまな企業に接触することが伝えられて注目される。

ビン・サルマン皇太子は高齢の父親に代わって、サウジアラビアで事実上トップの役割を果たしている実力者だ。外交消息筋は18日、「ビン・サルマン皇太子が26日を前後して、きわめて短期の滞在日程で訪韓する計画がほぼ確定した」と語った。ビン・サルマン皇太子は26日に青瓦台(大統領府)を訪問し、文在寅(ムン・ヂェイン)大統領を表敬訪問することが分かった。

当初、去る2月に訪韓計画が議論されたが、延期されて今回の訪韓になった。サウジアラビア側は今回の訪問の際に大規模な経済使節団が一緒に来ることを考慮し、韓国財界との出会いを外交部を通じて公式に要請した。この日、青瓦台で開かれる歓迎式や昼食会には李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長、鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車グループ首席副社長、崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長、具光謨(ク・グァンモ)LGグループ会長、チョン・ギソン現代重工業副社長などの主要グループのトップと幹部が参加することが分かった。

ビン・サルマン皇太子は、サウジアラビア国営石油会社のアラムコが筆頭株主のエスオイル(S-Oil)が、ソウルのあるホテルで開催する残渣油高度化施設の竣工式に出席する案を検討することが伝えられた。

サウジアラビアは来年のG20首脳会議の議長国だ。ビン・サルマン皇太子は今回の大阪G20首脳会議を契機に議長のバトンを受け継いで、実力者の面貌をもう一度誇示するものと予想される。特に昨年はトルコで自国のジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏の殺害事件が起きた後、イメージを刷新するために多角的な外交戦に乗り出している。

ビン・サルマン皇太子は訪れる国ごとに大きな経済的協力を引き出して、一挙手一投足が注目されている。去る2月に中国を訪問したときは、280億ドル規模の経済協力協定を締結したことがある。

サウジアラビアの政府系ファンド(PIF)は、ソフトバンクの孫正義会長が率いるビジョンファンド(SVF)の最大の投資家としても有名だ。 PIFは第1次ファンドとして450億ドルを投資した。 ビジョンファンドにも似たような金額で投資を議論している。ビジョンファンドはウーバーやウィワークなど、全世界の革新企業に対する主要な投資家であり、国内企業の中ではクーパンに投資した。

財界ではビン・サルマン皇太子の訪韓を控えて、密かに日程を調整していることが伝えられた。ビン・サルマン皇太子側で会合の主導権を握っているはずで、各企業は時間・場所・参加者などを決めることができる立場ではないこと伝えられた。

ただし、財界ではビン・サルマン皇太子がサウジアラビアの石油産業を代替する成長産業を探しているだけに、サムスンや現代自動車、SK、LGグループなどと会って、既存の事業だけでなく新たなビジネスの機会について色々と議論すると睨んでいる。李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長は、今年2月にアラブ首長国連邦(UAE)の実勢王族であるアブダビのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子兼空軍部総司令官を迎え、京畿道の華城半導体事業場を案内して5G通信や人工知能(AI)など、情報通信技術(ICT)分野での協力方案を議論したことがある。ビン・サルマン皇太子が李在鎔副会長に会えば、ICT分野で同様の協力案を求めるものと見られるというのが財界の見方だ。

LGグループも具光謨(ク・グァンモ)会長とビン・サルマン皇太子の出会いの可能性は高いと思える。LG電子がサウジアラビアでエアコン工場を運営して縁があるうえに、ビン・サルマン皇太子がICTに関心が高いことを考えると、面談が実現する可能性があるという分析が多い。二人が会えばLGグループのICT事業のサウジアラビア事業拡大などに対し、議論が行われることもあると予想される。

SKグループも、SKイノベーションの子会社のSK総合化学がサウジアラビア最大の石油化学企業のSABICと合弁会社を設立するなど、サウジアラビアと既存の事業協業関係がある。SKグループの関係者はしかし、「精油分野の他の企業に対しては、SKグループがサウジアラビア産原油の導入割合が低い方だし、サウジアラビア側のエネルギー以外の事業分野で多角化を念頭に置いていると聴いている」とし、「ビン・サルマン皇太子との出会いが実現すれば、さまざまな新産業分野の話がやりとりされるだろう」と展望した。

現代自動車グループも鄭義宣(チョン・ウィソン)首席副会長をはじめ、海外事業部門の上級経営陣がビン・サルマン皇太子と大規模な経済使節団と接触するように見える。国賓訪問という性質のために、グループではこれまで具体的な会合の日程と計画については口を閉ざしている。完成車業界の関係者は、「サウジアラビアは昨年の女性の運転許可で、中東内の販売拡大が期待される地域」だとし、「中国などの主要自動車輸出市場でのシェア拡大に困難を経験している現代としても、中東の新興市場に対する拡大戦略に基づいて(サウジアラビア経済使節団と)さまざまな議論をするだろう」と語った。
  • 毎日経済_ハン・エギョン記者/イ・ジェチョル記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-06-19 00:08:10




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